自分らしさ発揮し追究するために　自然に浸り問題解決へ　北理研　５年度春の学習会

（札幌市 2023-05-16付）

　道小学校理科研究会（北理研、松田諭知会長）札幌支部は４月２８日、５年度春の学習会をオンラインで開催した。支部の新研究主題を「自然に浸り、自分らしさを発揮して追究する問題解決」と設定。研究に当たっての重点を確認した上で、追究を支える言語化や客観性を高めるための関わり、追究過程の可視化を意識した研究の推進を申し合わせた。

　学習会には、札幌支部の会員約６０人が参加した。

　開会あいさつに立った香西尉男副会長（札幌市立本通小校長）は、１０月に本通小で開かれる第７０回道小学校理科教育研究大会札幌大会に言及し「学習会の内容を本校の教員に伝え、（授業公開に向けて）磨きをかけてほしい」と呼びかけた。

　松田会長はあいさつで、全道大会が７０回の節目を迎え「成功に向けて会員一丸で取り組んで」と要請。本年度の新たな全道研究テーマ「一人ひとりの問題解決を実現する」に触れながら「主張を持った単元構成や授業を構築するとともに、授業実践を重ね、会員個々の授業力を磨いてほしい」と訴えた。

　コロナ禍で成し得なかった、授業をもとにした議論による研究の深まりを期待し「子どもや保護者に信頼される教員であるためにも、自らの足元を固めた上で研鑚を積んでほしい」と述べた。

　全体研修では、冨田雄介研究部長（札幌市立伏見小教諭）が研究提案。研究する上で意識してほしいポイントとして「柔軟な思考」「仲間と共に」「学校」の３点を提示し、本年度の研究の方向性を説明した。

　新たな研究主題は「自然に浸り、自分らしさを発揮して追究する問題解決」。重点に①自分らしさを発揮する単元構成②自分らしい追究を支える他者の役割③自分らしさを発揮した追究を支える基盤―の３点を設定。６年生「物の燃え方と空気」や５年生「物のとけ方」の単元を例示しながら、追究を支える言語化や客観性を高めるための関わり、追究の過程の可視化を意識した研究の推進を呼びかけた。

　このあと、授業部会、研究発表部会それぞれ４グループに分かれて研修会を開催した。

(札幌市 2023-05-16付)