中標津町　５年度教育行政方針　社会科副読本を改訂　端末の持ち帰り拡充へ

（市町村 2023-05-17付）

山田教育長

　【釧路発】中標津町教委の山田康司教育長は、５年度教育行政方針において、ふるさと教育のより一層の充実に向けて、独自の社会副読本「私たちの町　中標津」の全面改訂を完了させるとともに、ふるさとへの愛着や誇りを持ち自分の将来について考え行動できる力を育む教育に努めることとした。

　このほか、ＩＣＴについては日常的・効果的に活用した家庭学習を実現するため、端末の家庭への持ち帰りを段階的に拡充していく。

　教育行政方針の概要はつぎのとおり。

▼学力向上・健全育成の推進

　主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進めるため「町学校改善支援プラン」に基づいた各学校の取組への支援を継続する。

　道徳教育では、道徳性を養う「考え、議論する道徳授業」を推進するとともに教育活動全体を通して児童生徒が自己を見つめ、物事を広い視野から多角的・多面的に考えることができるよう指導の充実を図る。

　児童生徒の読書活動の推進については、引き続き学校図書の整備・充実に努め、学校サポーターの協力や町図書館との連携による取組を進めていく。

　体力向上については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果などの客観的資料を活用して、年間を通した体育授業の改善や運動習慣の定着に努める。

　健康教育では、基本的生活習慣の改善・充実を図るとともに全道的な課題であるメディアコントロールの視点に立った生活リズムの改善、心の健康に関する指導充実に努める。また、児童生徒が様々な感染症について正しく理解することによって自らの予防のための行動が取れるよう適切な指導を実施する。

　防災教育・安全教育では、各学校の「危機管理マニュアル」を活用した避難訓練の実施に加え、関係機関と連携した防災教室や交通安全教室などを通し、自ら予測・判断し、行動できる力を育成していく。

　小中一貫教育については、各学園が設定する「教育目標」を実現するため、引き続き小・中学校の接続を重視した９年間の系統的な教育活動を進め、学力や体力の向上を目指す。

　国際理解教育については、外国語を通じ言語や文化について体験的に理解を深められるよう、英語指導助手２人を学校に派遣し、外国語科の充実を図る。

　教職員の資質向上では、各学校で校内研修の充実や道教委が実施する様々な研修を通して、教職員の授業力と生徒指導に関する実践力の向上に努める。

▼地域との連携強化

　地域ぐるみで児童生徒を育てるコミュニティ・スクールの活動を一層充実させるため、地域学校協働本部事業と連携し「地域とともにある学校づくり」のさらなる充実を図る。

　部活動の地域移行については、子どもたちの望ましい成長を保障できるよう持続可能な体制構築に向け、地域の多様な団体との連携を図り検討を進めていく。

　郷土愛を深めるふるさと教育については、前年度から改訂作業を進めてきた独自の社会副読本「私たちの町　中標津」の全面改訂を完了させる。また、その活用によって子どもたちがふるさとへの愛着や誇りを持ち自分の将来について考え行動できる力を育む教育に取り組んでいく。

　このほか特色ある教育の一つである北方領土学習の継続と充実に努める。

▼教育環境の充実

　子どもたちがＩＣＴを適切かつ安全に活用できるよう、情報モラルに関する指導の徹底を図るとともに、日常的・効果的に活用した家庭学習を実現するため、端末の家庭への持ち帰りを段階的に拡充していく。

▼生涯学習活動の普及促進

　少年団活動の健全な運営を支援するため、社会教育関係団体との協力体制を強化するとともに、全道・全国大会への出場等の遠征費の一部を補助し、児童生徒のスポーツ・文化活動を支援する。

(市町村 2023-05-17付)