標津町 5年度教育行政執行方針 2中学校の制服統一へ AI教材を本格的に導入(市町村 2023-05-17付)
山﨑教育長
【釧路発】標津町教委の山﨑佳教育長は5年度教育行政執行方針において、町内2校の中学校の標準服(制服)を3年間かけて統一し、多様性・機能性・耐久性・衛生上の観点に配慮したデザインや素材に改めていくこととした。
このほか、個別の学習進度に合わせた最適な学びを提供するためにAI教材の本格導入を図るなどICT環境の整備に努めていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
4年度に全面改訂した「標津型学習スタイル」の中で最も重視している指導者の支持を待つ受動的な学びから、子どもが自らの主役になる「能動的で主体的な学び」への転換の実現に向けて、5年度も標津型学習スタイルを軸とした授業改善を推進し、自ら学び続ける意欲を育て一層の学力向上を図る。
▼体力・運動能力の向上と食育の推進
運動習慣に係る調査では、運動系部活動や少年団の加入率が低いほか、将来的にスポーツを続けようとする意識の低下を確認。5年度は子ども一人ひとりに運動課題を持たせる指導を充実させ、学校全体で体力向上を図る取組を推進し、社会体育と連携した活動等によって、生涯にわたる運動意識の高揚などに努めていく。
▼特別支援教育
インクルーシブ教育システムの理念のもと、通常の学級と特別支援学級の連続性がある「多様な学びの場」を充実させていく。
また、支援を必要とする子どもの教育的ニーズの変化に対応し、多様な学びの場で教育活動が円滑につながっていくよう、家庭・学校・関係機関との連携強化に努める。このほか、特別支援教育支援員を安定的に配置することによって、子どもの学習意欲の向上を図る。
▼ICT環境の活用
タブレット画面の拡大表示や大型タブレットとして活用可能な大型電子黒板の各学校への配備を継続するとともに、個別の学習進度に合わせた最適な学びを受けられるAI教材の本格導入を図る。
なお、電子メディア機器の依存による生活習慣の乱れや体調不良、学力低下といった課題は、児童生徒・保護者の研修会を開催および使用のルール等を徹底する取組を進めており、今後も引き続き学校と家庭が連携した対策を推進する。
▼校種間の連携
標津・川北両地区において、こども園・小学校・中学校の12年間の連続した学びを推進する「園小中一貫教育推進協議会」を組織し実践を重ねている。今後も両地区の一貫教育推進協議会を中心に、標津高校を含めた互いの得意分野、専門分野を生かした異校種間による研修などを継続する。また、小小連携・中中連携といった両地区の同校種の児童生徒の交流についても実践を促していく。
▼教育環境の充実
教職員の働き方改革については、中学校の長時間労働の要因の一つである部活動について、段階的な地域移行を図るよう努めていく。
また、1校単独での活動が困難な部活動は町内2校合同活動を支援することで、持続可能な部活動の実現を目指す。
中学校の標準服(制服)については、生徒の誰もが安心して自分らしく学校生活を送ることができるよう、多様性・機能性・耐久性・衛生上の観点に配慮したデザインや素材に改め、5年度から今後3年間をかけて両中学校で統一。また、この機会に各校で「服育」を促す。
衣服に関連する事項を通してTPOやマナーなどの社会性、3R(リユース・リデュース・リサイクル)などの環境問題意識、他国や自国の衣服文化を理解する国際性などを育てていく。
▼標津高校の魅力づくり
5年度からは生徒会から要望のあった新1年生による東日本大震災被災地への防災視察研修参加費を助成するほか、大学進学者・各種資格取得費の助成を拡大する。
また、地元就学生の進学率向上のため新入学時の教科書等購入費助成を増額するとともに、中高の関係者で構成するプロジェクトチームの活動によって、防災学習や保育体験等の異校種交流事業を実践していく。
▼生涯学習の推進
平成30年度から始まった長野県生坂村との交流事業のうち、中学生の生坂村訪問については、5年度から町内中学3年生合同の修学旅行に変更し、旅行費用の補助を行う。
(市町村 2023-05-17付)
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