松前町教委と風力発電企業がＷＳ　児童考案デザイン　９月にも設置へ　松城小　広場設備を考える

（学校 2023-05-18付）

　【函館発】松前町内で風力発電を手がける東急不動産（株）と松前町教委は１５日、再生可能エネルギー教育に関する協定の一環で、風力発電広場に設置するベンチやあずまやのアイデアを考えるワークショップを行った。松城小学校（長縄達幸校長）の３、５年生約３０人が風をイメージしたキャラクターやベンチなど個性あふれるデザインを考案。児童が考えたデザインを反映させた施設が今後、建築設計事業者による制作を経て、９月ごろにも広場に設置される予定。

　町と同社は風力発電の推進とともに地域活性化に向けた協定を締結。７月には、町内の札前地区にある風力発電施設前に、町民憩いの場となる広場を建設する。

　授業は、住民が親しみを持てる空間づくりに向け、小学生にアイデアを考えてもらおうと企画。建築設計事業を担う（株）ＶＵＩＬＤの職員４人が講師を務めた。　３年生はゆるキャラ、５年生はベンチとあずまやについてそれぞれ風をテーマにワークショップを実施。

　講師は、児童が具体的に発想できるよう、風の力を受けて動く乗り物や風をイメージしたアニメキャラクターなど、暮らしと風力の関係性について事前に説明。３年生の「ゆるキャラ」をテーマとした授業では、児童が講師と交流しながら「心地よい風」「強い風」など多様なイメージに沿ってデザインを考案。風力発電機のほか、風に揺られる花や木を模したキャラクターを発想して絵を描いたほか、キャラクターの名前も一人ひとりオリジナルのものを考えた。

　風力発電機と花をかけ合わせたゆるキャラを描いた種市結衣さんは「物を作るのが大好きなので、ワークショップは楽しい」と笑顔。

　３年生が考えたゆるキャラと５年生が考えたベンチやあずまやは、ＶＵＩＬＤによって児童の意見を反映したものが制作される。７月には、同校の１・２年生が広場で植樹も行う。

　東急不動産松前事務所の関口冬樹所長は「地域住民に愛着を持ってもらえるような広場になれば」と期待する。

(学校 2023-05-18付)