道・道教委　文教施策予算要望　６年度編成へ２９項目　データ活用や部活動改革など

（道・道教委 2023-06-08付）

　道、道教委の６年度国の文教施策および予算に関する提案・要望がまとまった。要望事項は重点・一般を合わせて２９項目。重点要望では教育データの利活用や１人１台端末の整備・更新費用の国庫補助、部活動の地域移行に向けた支援の拡充などを盛り込んだ。今月中に道議会文教委員会委員と合同で国への要請活動を実施し、政府予算の編成や今後の施策展開に取り入れるよう求める。

　６日の道議会文教委員会で説明したもの。

　重点要望は①令和の日本型学校教育の構築に向けた学校教育施策の充実②学力・体力の向上③公立学校の教職員定数の改善・充実④教育の情報化の推進⑤いじめなど生徒指導上の諸課題への対応⑥学校施設の耐震化等の整備促進⑦学校における働き方改革の推進⑧部活動の地域連携・地域移行に関する施策充実―の８項目。

　内容をみると、本道の児童生徒の学力向上を図るため教育データの利活用に対する財政措置の充実を要望。学力調査の結果や学習履歴など様々な教育データの分析や施策立案、授業改善への活用を図るための経費と人的支援の充実を求める。

　また、ＧＩＧＡスクール構想で小・中学校で整備された端末の更新費用や高校における端末整備、情報通信技術支援員の配置への支援など教育の情報化を推進する施策の強化を訴える。

　生徒指導に関する施策では、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー配置に係る補助率の引き上げや教育支援センターに対する財政措置の拡充、自殺予防に関する調査研究など支援体制の充実を盛り込んだ。

　学校における働き方改革を推進するため、副校長や主幹教諭、小学校専科指導の充実など教職員定数措置の拡充とともに、学習支援員をはじめとする外部人材を活用する制度の充実、給特法の見直しに向けた検討を求める。

　今回、重点要望として新たに盛り込んだ部活動の地域移行に向けては、指導者の配置や運営団体・実施主体の整備に必要な財政措置の拡充とともに、生徒が活動場所に移動するためのバス運行への支援や経済的に困窮する世帯への財政支援の拡充を挙げている。　

　私学関連の要望をみると、学校施設耐震化整備の補助率引き上げや私立高校生の修学支援制度の充実を求めるほか、私立幼稚園への支援として、２人以上の障がい幼児が就園する幼稚園等を対象とする助成制度の対象拡充・補助単価の引き上げや、質の高い教員を安定的に確保するための処遇改善を要望した。

(道・道教委 2023-06-08付)