倶知安町５年度教育行政執行方針　デジタル教科書　指導者用を活用　英語指導向上等へＣＥＴＴ

（市町村 2023-06-19付）

村井教育長

　【小樽発】倶知安町教委の村井満教育長は５年度教育行政執行方針において、指導者用デジタル教科書を、小学校で国・算・社・理、中学校で国・数に配備し積極的活用を進めるとした。

　また中学校英語教員の指導力向上に向けた研修機能や、小・中学校の連携の強化を図るため「コミュニケイティブ・イングリッシュ・トレーナー・ティーチャー（ＣＥＴＴ）」を配置する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

▽学習指導の充実

　小・中学校では町内６校で統一した独自の取組として、義務教育９年間で資質・能力を段階的に積み上げる倶知安プランを継続・推進する。町内全教職員が指導のベクトルを同じくして教育活動ができる体制の充実を図る。

　倶知安中学校の学級編制では町費で臨時教員を１人増員配置し、手厚い指導体制を継続する。

　特別支援教育では、町内４つの小学校に通級指導教室を自校開設し、西小学校樺山分校と倶知安中では巡回による通級指導を、道教委の加配教員の配置を受けながら継続する。

　適応指導教室の取組を、新たに教育支援員を配置して体制強化し、２人体制で正規の事業として実施する。通訳支援員配置のため予算を計上する。

▽教育環境の整備

　小学校で国語・算数・社会の学習者用デジタル教科書を町費で配備する。指導者用デジタル教科書は、小学校で国語・算数・社会・理科、中学校で国語・数学を配備し、積極的活用を進める。

　自宅でのオンライン学習用に、通信環境未整備世帯に対してモバイルワイファイルーターの貸し出し支援を継続する。

　小学校の適正配置は、学校施設の大規模改修工事などを踏まえて協議していく。

▽情報コミュニケーション教育の充実

　小学校では町費英語専科教員を活用した授業を継続する。小・中学校における英語教育の接続の観点から、中学校に配置してきたサポートティーチャーに替え、５年度から中学校英語教員の指導力向上に向けた研修機能や、小・中学校の連携の強化を図るため「ＣＥＴＴ」を配置する。小中高の英語連携事業も継続する。

　情報教育では、専門知識を有する人材を教育委員会へ正規職員として配置するとともに、ＩＣＴ支援員２人分の予算を確保する。

▽安全・安心な学校給食の提供

　倶知安農業高校の生徒が育てた農産物の使用を継続する。第３子以降の給食費の免除を継続する。

▼社会教育の推進

▽生涯にわたるスポーツの振興

　少年団活動について、５年度から指導者資格の取得や更新に係る費用助成を拡充する。

▽つなげよう文化財保護活動

　蘭越町貝の館と博物館連携協定を締結し、イベントの共催や博物館資料の共有、共著論文の執筆等を行ってきたが、引き続き協定事業を継続する。

　くとさんパーク内の転車台と文化福祉センター敷地内のＳＬ「二つ目羊蹄」の３Ｄモデル化事業を進める。

▽社会教育施設と社会教育体制の整備と充実

　町営プールおよび絵本館の整備に向けた基本計画の策定を継続して具体的な機能や配置など、整備プランを検討していく。図書館については、建設を望む声があるため「町の図書館」としての望ましい姿や在り方について、町長部局と連携しながら検討を進める。

(市町村 2023-06-19付)