浦幌町5年度教育行政執行方針 部活動地域移行 説明会や協議会 英検検定料を町費で負担
(市町村 2023-06-22付)

浦幌町教育長水野豊昭
水野教育長

 【帯広発】浦幌町教委の水野豊昭教育長は5年度教育行政執行方針において、休日の部活動の地域移行に向けて地域説明会を開催し、保護者や関係する団体への理解を図るとともに、協議会の設置に向けて取り組む意向を示した。また、本年度から実用英語技能検定の検定料を町費で負担し、英語教育の充実を図る。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼魅力ある学校づくり

 「社会に開かれた教育課程」の実現を図るため、町小中一貫コミュニティ・スクール事業推進目標を「つながりの再構築」とし、学校運営協議会等において、学校と家庭・地域が熟議を通して、相互に連携・協働しながら地域と共にある学校づくりを推進する。

 安全教育・防災教育については、危機管理マニュアルの点検・見直しを行い、交通安全の徹底に向けた指導や、防災教育の充実、不審者や登下校時の総合的な安全対策についても、関係機関や支援団体の協力のもとに取り組む。

 町通学路交通安全プログラムに基づき、各関係機関と合同で危険個所の点検や確認を行い、児童生徒が安全に通学できるよう、通学路の安全確保に引き続き取り組む。

 教職員の資質の向上と組織の活性化について、服務規律の徹底や資質の向上、学校組織の活性化に努める。

 日々の生活の質や教職員人生を豊かにすることで、自らの人間性や創造性を高め、子どもたちに対して効果的な教育活動を行うことができる環境整備に向けて、統合型校務支援システムの活用や、町アクション・プランに基づいた学校における働き方改革を着実に進める。

▼地域総ぐるみの教育

 家庭や地域との確かな連携を確立するため、望ましい生活習慣・学習習慣の定着や、インターネット環境のルール作りを進め、保護者との情報交流の場の充実や、地域人材などを活用した効果的な授業や教材の開発に努める。

 小中一貫コミュニティ・スクールと、地域学校協働活動との一体的な推進を図るため、互いの連携を強化し、学校と地域をつなぐコーディネート機能の充実に取り組む。

 休日の部活動の地域移行に向けた具体的な推進として、地域説明会を開催し、保護者や関係する団体への理解を図るとともに、協議会の設置に向けて取り組む。

▼確かな学力

 全国学力・学習状況調査等を活用した検証改善サイクルに基づき、小・中学校および認定こども園等合同の研修会や乗り入れ授業等を実施するほか、家庭学習や放課後および長期休業期間中の学習サポートの充実を図る。

 地域総ぐるみで「早寝・早起き・朝ごはん(あいさつ・ノーテレビデー)運動」を継続するとともに、「スマホ・ゲーム機使用のルール」に基づき生活リズムの改善に取り組む。

 「朝読・家読」運動、「うらほろリレー家読」運動などの取組等について「教育の日実践交流会」などで成果を交流する。

 学校のICT環境整備について「個別最適な学び」の実現を図るため、ICTをどのように活用していくかを検証し、必要な整備を進める。

 小学校外国語活動および外国語科については、外国語指導助手(ALT)の2人体制を継続し、グローバルな児童生徒の育成に努めるとともに、本年度から実用英語技能検定の検定料を町費で負担し、英語教育の充実を図る。

 特別支援教育については、児童生徒一人ひとりに応じた支援を充実するため特別支援教育支援員を配置し、学校内での支援体制を継続するとともに、特別支援教育連携ネット等の関係機関との連携や教育指導体制および特別支援教育の充実・強化に努める。

▼豊かな心

 「特別の教科 道徳」では、命の大切さ、人を思いやる心の育成を推進し、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てるとともに、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習が行われるよう多様な指導方法等の工夫を図り、組織的な授業改善の推進に努める。

 道徳教育推進教師を中心とした道徳教育の推進体制を確立し「考え、議論する道徳」への授業改善を進める。

 キャリア教育については、自己肯定感の育成や人間関係形成能力の育成を目指し、地域の人材活用や関係団体との連携を深める。

 生徒指導については、小中一貫教育推進の観点に立ち「町いじめ防止対策基本方針」を柱に、「学校いじめ防止基本方針」によるいじめの未然防止、早期発見・早期解消等に努める。

▼健やかな体

 児童生徒が体力の向上を実感し、自己肯定感や達成感を保護者と共有していく組織的な体力向上の取組を進める。

 全国体力・運動能力、運動習慣等調査や新体力テストなどを活用し、体力向上の目標設定と運動習慣の定着を推進する。

 学校保健委員会の活性化による感染症対策と、望ましい生活習慣の定着および健康リテラシーの育成に努める。

 学校給食センターでは、栄養教諭を中核として、農林漁業者と連携し、郷土料理等の導入や「浦幌みのり給食」の地産地消の活用による食育の推進と学校給食費の無償化を継続する。

▼教育環境の整備

 児童生徒の安全・安心な学習・生活環境を確保するため学校室内環境測定等の実施を継続するほか、各学校のワイファイ環境の充実に向けた整備、浦幌小学校児童玄関スロープ設置などの整備を行う。

(市町村 2023-06-22付)

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