訓子府町5年度教育行政執行方針 CSでふるさと教育 幼小中連携教育を充実(市町村 2023-06-26付)
林教育長
【網走発】訓子府町教委の林秀貴教育長は、20日の第2回定例町議会で5年度教育行政執行方針を説明した。学校教育においては、コミュニティ・スクールを活用し、学校・家庭・地域が連携を図りながら、多様な体験活動を通して地域と一体となったふるさと教育「くんねっぷ学」を推進する。また、就学前から義務教育まで一貫した教育体系の接続のために、町の教育環境を生かしながら、子どもの発達や学びの連続性を高めた「訓子府スタイルの幼小中連携教育」の充実を図っていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
▽確かな学力の育成
町単独の臨時講師を配置し、授業でのチーム・ティーチングや習熟度別指導など、一人ひとりに応じたきめ細かな指導体制を充実させていく。
子どもたちの情報活用能力を身に付けるために1人1台のタブレット端末を効果的に活用し、デジタルドリルや学習用ソフトなどを活用した授業展開を図るなど、ICT教育を推進していく。
また、情報機器によるトラブルの未然防止と使い方を含めたルールづくりのため、学校と家庭が連携した情報モラル教育の一層の充実を図っていく。
各学校での外国語授業の対応やコミュニケーション能力の向上を図るため、認定こども園と各小・中学校、さらには、訓子府高校で語学指導助手を活用した英語教育の実践的学習を計画的に行っていく。
▽豊かな心と健やかな体の育成
読書活動では、引き続き図書館司書の派遣を継続し、学校図書館システムの活用を図り、各学校の担当教職員との連携を深め、学校図書室の環境整備と読書活動の推進に努める。
いじめ、不登校の問題については「いじめ」「不登校」の手引きの活用やアンケート調査、教育相談の実施、日常的な指導と併せて、家庭や関係機関と連携を図りながら、未然防止、早期発見、早期対応に取り組んでいく。
▽地域と連携した教育力の向上
スポーツ活動や文化活動の部活動地域移行については、関係団体や近隣自治体と連携を図りながら、町の課題や地域の実情・意向なども踏まえて「訓子府スタイルの部活動の在り方」を検討していく。
子どもたちがふるさとに対する愛着と誇りを育み豊かな感性を持てるように、町の歴史や文化、産業や自然環境などの特性を生かしたふるさと教育「くんねっぷ学」を、発達段階に応じた多様な体験活動として推進していく。
また、教職員一人ひとりが高い指導力と専門性の向上を図り授業改善に取り組んでいくための支援を行うとともに、教職員の働き方改革と併せた職場環境づくりに努めていく。
▽学習環境の充実と安全教育の推進
子どもたちが快適で安心して学べる良好な学習環境を整備するため、本年度は経年劣化した訓子府小学校の教室照明器具修繕や黒板張替、遊具の修繕、居武士小学校の遊具更新や玄関タイル修繕など行う。
児童生徒の遠距離通学対策として、老朽化したスクールバスを1台更新する準備を進めるとともに、スクールバスへの「置き去り防止装置」を設置し安全で安定的な運行に努める。
▽開かれた学校づくり
地域全体が学校の応援団となり子どもたちの成長を支えていくコミュニティ・スクールについては、地域資源や人材の活用を図り、認定こども園から小・中学校、訓子府高までが一体となった特色ある教育活動を行っていく。
▽学びのための教育環境の充実
特別な支援を必要とする子どもたちに対して、学習面や学校生活を支えていくため、教職員の指導力の向上とともに、町単独の特別支援教育支援員の配置を継続し、切れ目のない支援の継続と発達や特性に応じたきめ細かな対応を図っていく。
また、専門機関による「発達支援事業」を通じ、一人ひとりに応じた指導の充実を図るとともに、「育ちの手帳」を認定こども園から訓子府高まで活用し、一貫した支援の充実に努める。
▽訓子府高の振興と存続
前年度に「通学費助成・給食の提供・進路支援」などの9つの支援に加え北見市内の通学困難地域への通学バス運行やタブレット端末の助成を実施するなど、生徒や保護者のニーズに合わせた支援策などの効果によって、本年度の入学者が大幅に増えることとなった。訓子府高は地域の人材育成や地域課題の解決など、まちづくりにとって重要な教育機関であるため、道教委や訓子府高と協調し、本町の教育資源を活用し地域とともに魅力ある高校づくりを行いながら、入学者確保に努めていく。
(市町村 2023-06-26付)
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