乙部町5年度教育行政執行方針 英語科で電子教科書 CSやいじめ調査委条例等(市町村 2023-06-29付)
品野肇教育長
【函館発】乙部町教委の品野肇教育長は、22日の第2回町議会定例会で教育行政執行方針を説明した。英語科でデジタル教科書を導入するほか、乙部中学校と町内小学校を含めた学校運営協議会(CS)の立ち上げ、いじめ調査委員会設置条例の制定などを検討する方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力の育成
1人1台端末の利活用を図り、基礎学力を確実に身に付けさせるための学習環境の整備に努める。本年度は英語科のデジタル教科書を活用する。
学習指導の創意工夫に努め、個々の学力向上に向けたチーム・ティーチングを行い、全ての児童生徒の学びの基礎となる力が身に付くよう、きめ細かな取組を進める。
小学校においては、児童が主体的に宿題や家庭学習に取り組むことができるような指導、中学校においては、家庭学習の習慣化が充実される取組を進める。
▼豊かな心の育成
道徳科において、児童生徒に自己の生き方を考え、主体的な判断のもとに行動し、自立した人間として、他者と互いに協力し合い、認め合う道徳的実践力を高める授業を進める。
日常的な相談体制の強化、児童生徒の学校での行動観察、いじめに関しての実態調査などを通して「いじめの未然防止・早期発見・早期対応」を徹底し、適切かつ積極的な生徒指導に努める。
いじめによる重大事態発生時に迅速な対応ができるよう、いじめ防止対策推進法に基づくいじめの調査委員会設置条例の制定を検討する。
不登校児童生徒は様々な心理的不安を抱え、多感な青春期を過ごすことが大変な状況。常に児童生徒に寄り添い、家庭との接点を絶やすことなく粘り強い支援をしていく。
▼健康な体の育成
日々の生活習慣と健康・体力に関する指導を強化する。体力や生活習慣に関する各種調査結果を分析し、効率的な体力づくりや生活改善に生かす取組を進める。
▼ふるさと・キャリア教育の推進
地域の身近な自然環境や歴史、伝統、文化、産業等についての理解を深める学習活動を通して、児童生徒が地域の魅力や課題などを知り、ふるさとに対する愛着や誇りを育むとともに、地域の将来を担う人材を育てる教育を推進する。
社会的自立に向け、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、キャリア・パスポートを活用するなど児童生徒の自己の変容や成長の自己評価を促すためのキャリア教育を推進する。
▼特別支援教育の充実
教師間・校種間・保護者との共有および連携を継続して推進し、個別の教育支援計画および指導計画に基づいた個別のニーズに適応した学習や生活指導上における支援教育を推進する。免許所有者の専門的知識を全ての教員と共有し、効果的かつ実践的な研修による基礎的な知識の習得に努め、支援が必要な個々の児童生徒の状態に応じた指導の充実に努める。
特別支援教育支援員の適正配置によって、より良い教育支援環境の整備と充実に努める。
▼今日的教育課題への対応
学校・保護者・地域住民等で組織するCSを乙部中に設置しているが、今後は義務教育9年間を見据え、町内小学校を含めた協議会の立ち上げを進めていく。
学校における働き方改革は、道が定めた「北海道アクション・プラン第2期」、町教委が定めた「学校現場における業務改善に向けた取組方針」を着実に進め、引き続き業務の効率化や教職員の意識改革に努め、在校等時間の公表および平準化を図っていく。
▼教育環境の充実
社会全体で子どもを支援する施策として、引き続き学校給食費の助成を行い、保護者の経済的負担を軽減し、安心して子育てができる環境対策を進める。
1人1台端末の保守管理や運用支援、教職員のICT機器利活用のスキルアップを図るため、GIGAスクールサポーターを配置するとともに、全児童生徒に学習用支援ソフトのAIドリルを導入。学校での学びの向上、家庭学習においても活用し、充実を図る。
給食センターの施設整備を行う。本年度に基本・実施設計を行い、6年度建設、7年度供用開始に向けた整備事業を行う。
▼青少年の健全育成
様々な体験事業の実施や人と自然との関わりを通して豊かな人間性や社会性を育むとともに、規則正しい生活習慣の基本である「早寝・早起き・朝ごはん」の浸透を図っていく。
▼中学校部活動の地域移行について
本年度、地域のスポーツ団体や文化団体、学校など関係者による協議会を立ち上げ「中学校部活動地域移行に関する推進計画」を策定し、地域移行に向けた議論を進めていく。
(市町村 2023-06-29付)
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