中札内村教委　部活動地域移行計画　７年度まで休・平日で　本年度はアンケートや研修会等

（市町村 2023-06-26付）

　【帯広発】中札内村教委は、中学校部活動の地域移行における推進計画をまとめた。７年度までの３ヵ年で、休日および平日の部活動指導を地域に移行し、持続可能な活動の環境整備を図る。本年度は、児童生徒および保護者、教職員へのアンケート調査、関係者間の意見交換を重視した研修会に加え、中学生対象の健康増進に向けた体幹トレーニングを地域人材による協力のもと試行する。

　村内１校の村立中札内中学校では現在、運動部４種、文化部２種を設置し、団体競技においては近隣町村と合同チームを組んでいる。水泳や剣道などの４競技はスポーツ少年団等の校外活動によって練習を重ね、大会の引率は教員が担っている。

　村教委は、スポーツ庁による運動部活動の地域移行等に向けた実証事業の採択を受け、会計年度任用職員１人をコーディネーターに配置した。国の動向を踏まえ、生涯にわたり子どもたちがスポーツおよび文化・芸術に親しみ、持続可能な活動の環境を整備するため、村部活動地域移行推進協議会を設置。２０日の第１回会合では本年度から３ヵ年で推進する主要施策を共有した。

　本年度は現状把握と課題の抽出に注力し、６年度は地域連携による試行と検証、７年度には休日および平日における部活動を地域に移行し、持続可能な活動の環境を整備する。

　本年度において、児童生徒や保護者、教職員を対象としたアンケート調査を今月末に集約し、７月１０日開催の研修会で周知するとともに、道教委の部活動の在り方検討支援アドバイザー派遣事業を活用した講演を実施する。

　また、パーソナルトレーニングスタジオを経営する地域住民の協力を得て、年度内に計５回の体幹トレーニングを中学生対象に行う。健康な体づくりを目的とし、部活動にかかわらず放課後に任意で参加できる。地域の指導者による活動参加の一例として試行し、事業継続に向けて協議を重ねる。

　村教委は、先行して移行可能な競技に剣道を挙げ、スポーツ少年団の９年制に可能性を見いだしている。村は３年度から、指導者資格（ＪＳＰＯ）の取得に町予算で助成を始めた。今後は、技術面だけではなく、生徒指導の側面も兼ね備えた指導者の育成に向けて研修機会を設定することや、待遇面などに関して指導員制度を模索する。

(市町村 2023-06-26付)