札幌市幼保小連携推進協全市研修会　スタートカリキュラム　学校教育の今後　東海大・寳來准教授が講演

（札幌市 2023-06-20付）

幼保小連携推進協議会全市研修会

　札幌市幼児教育センターは５月下旬、５年度幼保小連携推進協議会全市研修会をオンライン開催した。東海大学の寳來生志子准教授が講演し「スタートカリキュラムの考え方は“学校教育の今後変わっていく姿”」などと強調した。

　協議会は、子どもの発達や学びの連続性を保障し、幼児期の教育と児童期の教育を円滑に接続することを目的に平成２５年度から設置している。

　本年度は、前年度に設定した全市共通テーマ「学びをつなぐ幼保小連携・接続～幼児期の教育と児童期の教育の理解を深める」を継続。年３回の研修を通してつながりを深めていく。

　札幌エルプラザの中央区会場から、市内全区の会場にオンライン配信。幼稚園、保育園、認定こども園、小学校の担当者ら計９８０人が参加した。

　はじめに、同センターの本間真純幼児教育企画・研修担当係長が協議会の概要などについて説明したあと、東海大の寳來准教授が講演。学びに向かう力の育成、スタートカリキュラムなどを話題にした。

　学びに向かう力の育成に関わっては“手ごたえ感覚”の重要性を示した。価値ある体験を通して、充実感・達成感などの手応え感覚をつかませ、つぎの行動への意欲につなげていく。それを何度も繰り返していくことで、学びに向かう力が身に付いていくとした。

　スタートカリキュラムについては「スタートカリキュラムの考え方は“学校教育の今後変わっていく姿”」と強調し、主に小学校教諭の発想の転換が鍵を握ると伝えた。

　生活科を中心とした合科的・関連的な指導、弾力的な時間割の設定、幼児期の終わりまでに育ってほしい１０の姿を踏まえた活動などを工夫して取り入れるなど「生き生きと学びに向かう子どもの育成を目指していくことが大切」と話した。

　このあと、区ごとのブロック研修に移り、交流などを通して連携しやすい関係づくりなどを図った。

(札幌市 2023-06-20付)