地域連携校の南茅部高と福島商高 志望校の一つに考えて 中学生対象に体験入学会(道・道教委 2023-07-04付)
南茅部高では座談会形式で中高生が交流
【函館発】渡島管内の地域連携校・南茅部高校(伊勢一哉校長)と福島商業高校(太田和浩校長)で6月23日、地域の中学生などを対象とした体験入学会が行われた。それぞれ、座談会やソフトウエアを活用した実用科目の授業体験などを通して中高生が交流。高校の雰囲気を味わった中学生からは「志望校の一つに考えたい」などの声が上がった。
中学校の進路希望調査時期に合わせて実施。生徒数の減少が続く両校は、地元の中学生の入学者数確保に向け、地域人材の育成に向けた特色ある教育課程などをアピールした。
南茅部高には、函館市立南茅部中学校(山口哲也校長)の3年生など約30人が参加。体験入学に当たり、伊勢校長はコンブと縄文遺跡の地域資源を活用した「南かやべ地域学」やT―baseによる多様な遠隔授業、コンブ漁が盛んになる7、8月に授業開始時間を1時間遅らせる「サマータイム」の導入など、一人ひとりの希望や進路選択に幅広く対応している校風を周知。「中学生に選んでもらえるような魅力ある学校づくりに向け日々取り組んでいる」と話した。
中学生と高校生混合の7グループで実施した座談会では、就職・進学別に分かれて学習する「コース別授業」や英語の習熟度別学習について中学生が質問。高校生は「少人数でじっくり授業が聞けるため、学習効果が表れやすい」「進学コースの授業はすごく分かりやすい」などと説明したほか、校則や部活動などの学校生活や進路相談にも親身になって応じた。
福島商業高には、福島町立福島中学校(助川剛校長)の全校生徒41人が来校し、学年別で授業を体験。2年生はコンピューターのソフトウエアで売り上げ一覧表やグラフの作成を高校生や教職員から教わり、商業科の考え方に触れた。
同校では今後、ドローンの操作技術を学ぶ授業を予定しているため、3年生は体育館でドローンを体験。高校生から操作方法を教わりながら和気あいあいとした雰囲気で操縦を楽しんだ。
南茅部高は今後、部活動や生徒会交流等で南茅部中との交流機会を増やすほか、地域連携主体校の函館中部高と協力し、自校の魅力化につなげる取組を計画している。
福島町教委は小・中学校教員を対象としたドローン研修などを通して福島商業高の国家資格取得を支援する方針。6月下旬には中学校と「職業を知るガイダンス」などにも取り組んだ。
中学生は、それぞれの高校で体験入学を終え、地域にある学校の特色や魅力を再確認。南茅部中の原田朱里さんは「一人ひとりの学力向上に力を入れている様子が伝わって想像以上に魅力的だと感じた。進路選択の一つに考えたい」と話し、印象が変化した様子。
福島中の佐藤日咲さん(2年)は「家族も福島商業高卒なので、自分も第1志望に考えている。高校の授業は難しかったけど、より進学したいと思える雰囲気だった」と笑顔を見せた。
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福島商業高では実用科目の体験などが行われた
(道・道教委 2023-07-04付)
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