千歳市　児童福祉新規事業　ペアレントPG実施へ　職員研修開始　子の発達と障がい講座等再開

（市町村 2023-07-05付）

　千歳市は、児童福祉に関わる新規事業を展開する方針を示した。具体的な事業として、子どもの発達と障がい講座等の再開、新規にペアレントプログラム実施のための職員養成研修を開始する。新規早期療育事業に着手することによって、温かさとつながりを心で感じられるまちを目指す。

　新規事業を展開するに至った経緯には、関連法律の成立がある。４年６月に成立した改正児童福祉法が市町村に児童福祉関係機能を強化するよう要求した点を受け、市は本年度から今回の事業を展開する動きを見せた。

　子どもの発達と障がい講座は、例年、約３００人が対面参加するもの。平成元年から毎年行っていたが、コロナ禍の２、３、４年度は見送っていた。新型コロナの５類移行を踏まえ、８月に開催する予定。

　子どもの発達支援に長年携わる有識者の講話を通じて、認定こども園等の教育保育施設や障がい児通所支援事業所等に勤める職員に向けた専門知識や指導技術などを発信する。第一線で子どもの発達支援に携わる職員の指導向上を図ることがねらい。

　併せて、有識者が子どもの発達支援について講義する専門職員実践講座も６年２月に再開する。

　本年度から新規に開始する、ペアレントプログラム実施のための職員養成研修は、こども療育課の職員が認定講師の指導を受けながら、子どもの発達に不安を持つ保護者にペアレントプログラムを実践するもの。保護者が子どもの行動を理解し適切に対応できるよう、職員の技能向上と指導体制を構築することを目的としている。市は、６年度以降、指導を受けた職員により、ペアレントプログラム講座を開く見通しを立てている。

　こども療育課の松本純子課長は「子どもの発達支援の現場は、職員不足など様々な課題を抱えている。引き続き、市も支援現場と一緒に地域全体で子どもの発達支援に取り組んでいきたい」と述べている。

(市町村 2023-07-05付)