附属函館中で建設コンサル授業 食べて学ぼうSDGs 動物性材料なしで調理実習
(市町村 2023-07-05付)

附属函館中プラントベースフードを学ぶ授業
附属函館中プラントベースフードを学ぶ授業

 【函館発】八千代エンジニヤリング㈱(東京)主催の食育授業「食べて学ぶSDGs」が6月29日、道教育大学附属函館中学校(中村吉秀校長)の家庭科の授業で行われた。2年生100人が動物性由来の材料を使わない「プラントベースフード」の調理実習などを通して、新たな食の選択肢や多様性を学んだ。

 出前授業はSDGs(持続可能な開発目標)に関わる社会問題と食のつながりや現代の食の多様性について植物性由来の食品を通して学ぶ、新しい食育。

 同社が3年前から実施している事業で全国の国立小・中学校を中心に進めている。道内では、同校を含め道教育大学附属旭川中学校、旭川市立啓北中学校の3校で実施。

 オンラインや対面授業など、講義内容は学校の希望に応じて対応できるほか、実習にかかる負担は協力企業が支援する。

 同校では、カゴメ㈱の石岡大輔さんが講義を担当。発展途上国における飢餓の状況や食料不足への懸念などの社会・環境問題を解説し、持続可能な食材として関心が高まっているプラントベースフードを紹介。野菜を原料に同社が開発した卵「Ever Egg」とベジタブルカレー、大豆ミートボールの調理、試食を行った。

 日頃食べている動物性由来の食品との違いを味わった武藤賢虎さんは「肉の触感が変わらない。卵もふわふわして少し味が薄いくらい」などと感想を。

 同校では、SDGsを取り扱った探究学習を推進している。授業を企画した技術・家庭科の村上浩平教諭は「食物アレルギーを抱える生徒も楽しみながら社会・環境問題を学べる。家庭科では五感を生かした活動として効果が期待できる」と話す。

 取組を見守った八千代エンジニヤリングの池田好孝さんは、民間団体の調査ではプラントベースフードの喫食率が1割程度にとどまっているとし「若い世代から食料問題やSDGsに関する知識を身に付け、自分たちにできる取組や新しい食の消費につながれば」と期待を寄せる。

 事業は今後、公立学校にも普及させる見通し。

(市町村 2023-07-05付)

その他の記事( 市町村)

足寄町教委  部活動地域移行検討協を設置 初会合で課題等共有 3ヵ年で調査研究と実践推進

足寄町教委・部活動地域移行検討協  【帯広発】足寄町教委は、部活動地域移行検討協議会を設置した。6月29日に町民センターで第1回会合を開き、国の動向および町の現状や課題を委員10人と共有。東海林弘哉教育長は、本年度から3ヵ年...

(2023-07-07)  全て読む

函館市5年度教育行政執行方針 不登校生徒支援へ 非常勤講師を配置 縄文世界遺産センター誘致

函館市藤井壽夫  【函館発】函館市教委の藤井壽夫教育長は6月28日の第2回定例市議会で教育行政執行方針を説明した。いじめ・不登校対応では、市内小学校に対するスクールカウンセラーの派遣や市内中学校で広がってい...

(2023-07-06)  全て読む

幕別町 5年度教育行政執行方針 幕別小校舎 整備方向性を検討 小中一貫教育推進に向け

幕別町菅野勇次  【帯広発】幕別町教委の菅野勇次教育長は、第2回町議会定例会において5年度教育行政執行方針を説明した。小中一貫教育の推進に向け、幕別小学校校舎の施設整備の方向性を早急に結論付けることを表明。...

(2023-07-05)  全て読む

千歳市 児童福祉新規事業 ペアレントPG実施へ 職員研修開始 子の発達と障がい講座等再開

 千歳市は、児童福祉に関わる新規事業を展開する方針を示した。具体的な事業として、子どもの発達と障がい講座等の再開、新規にペアレントプログラム実施のための職員養成研修を開始する。新規早期療育事...

(2023-07-05)  全て読む

千歳市 新規に医ケア児支援事業 利用施設に看護師派遣 本人と家族負担緩和へ

 千歳市は、児童福祉に関わる新規事業として、医療的ケア児支援事業を展開する方針を示した。医療的ケアを日常的に必要とする児童とその家族の負担を緩和すべく、児童が利用する事業所等に看護師を派遣し...

(2023-07-05)  全て読む

島牧村5年度教育行政執行方針 9年間の学習計画作成 小中で学習規律など共有

島牧村小野寺淳司  【小樽発】島牧村教委の小野寺淳司教育長は5年度教育行政執行方針において、小・中学校9年間の学習計画の作成や統一した学習規律・授業、指導方法などの共有を図り、教育活動を展開していくとした。 ...

(2023-07-05)  全て読む

初山別村 5年度教育行政執行方針 村費教職員採用を検討 小中連携し学び確実に定着

初山別村教育長大水秀之  【留萌発】初山別村教委の大水秀之教育長は、6月20日の村議会定例会で5年度教育行政執行方針を説明した。教職員の働き方改革について教員数確保および単式学級確保の観点から村費教職員の採用体制に...

(2023-07-03)  全て読む

運動公園整備など 新篠津村補正予算

新篠津村は19日、5年度補正予算を発表した。一般会計に6542万円を追加し、総額は36億8627万円となった。  教育費には、体育施設費として運動公園内の整備と海洋センター体育館の屋根雪...

(2023-06-30)  全て読む

特総研 障がい理解教育研究協力機関 佐呂間小、町教委選定 全国の情報提供へ研究 7月開始

 【網走発】佐呂間町立佐呂間小学校(二神孝久校長)と佐呂間町教委が独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の研究協力機関に選ばれた。研究テーマは「共生社会の担い手を育む教育に関する研究~障害理...

(2023-06-30)  全て読む

部活動地域移行、拠点校導入検討へ 函館市が協議会を設立 6年度までに推進計画策定

函館市教委部活動の地域連携協議会  【函館発】函館市教委は「部活動の地域連携・地域移行等に関する協議会」を設立した。21日、市役所本庁舎で第1回会議を開き、今後のスケジュールや実施方針などを確認。休日部活動の段階的移行や拠点...

(2023-06-30)  全て読む