札幌市　ひとり親家庭アンケート

（札幌市 2023-07-06付）

札幌市　ひとり親家庭アンケート

困り事　８割が家計

１８、１９歳　大学進学３割に

　札幌市子ども未来局は、ひとり親家庭の生活と意識に関するアンケート調査の最終結果をまとめた。ひとり親家庭の約８割が現在の困り事に「家計」を挙げ、充実を望む支援を尋ねると「学費や入学金などの就学援助の充実」と答えた割合が高かった。１８、１９歳の子どもがいる家庭の子どもの就学状況をみると、大学進学はおよそ３割にとどまり、一般世帯の大学進学率と比べると大きく下回っており、金銭面での支援が必要なことが分かった。

　６月３０日に開いた５年度第１回市子ども・子育て会議児童福祉部会ひとり親家庭等自立促進計画作業ワーキンググループの会合で示した。

　調査は、市内に居住するひとり親家庭など３３２０世帯を対象に、昨年１０、１１月に実施。母子家庭１００１人、父子家庭１６６人、寡婦１６３人が回答した。回答率は４０・０％。

　現在困っていることを尋ねると、母子家庭、父子家庭共に８割近くが「家計」と答えた。過去１年間に経済的な理由によって「自分の病院受診を控えた」「時々控えた」と答えた母子家庭は３４・９％、「親や親族、友人との付き合いを控えた」「時々控えた」は５２・５％だった。

　子どもに関する悩みは「教育・進路」と答えた割合が小学校高学年以上の子どもを持つ家庭で高く、特に中学生の子どもを持つ母子家庭は７７・９％、父子家庭は９２・８％に上った。　　充実を望む支援策を尋ねると、母子家庭、父子家庭共に「学費や入学金などの就学援助の充実」と答えた割合が半数近くに上り、特に高校生を持つ家庭で割合が高かった。

　１８、１９歳の子どもがいるひとり親家庭世帯の子どもの就学・就労状況をみると、「大学進学」が２９・３％。平成２９年の前回調査から３・３ポイント上昇している。

　一方で、令和３年度学校基本調査による一般世帯の大学進学率５４・９％とは大きく乖離している。

　子どもに期待する最終学歴は「大学」と答えた割合は、母子家庭４７・１％、父子家庭４２・８％といずれも最多だった。

　調査結果は、本年度中の策定を目指す「市ひとり親家庭等自立促進計画」の基礎データとして活用する。

(札幌市 2023-07-06付)