滝上町5年度教育行政推進方針 町費で滝上小に教員 学習指導員配置し指導充実(市町村 2023-07-18付)
奥田教育長
【網走発】滝上町教委の奥田直美教育長は5年度教育行政推進の基本方針において、子どもたちが社会の変化に主体的に向き合いながら、学び続ける意欲を持つことが必要との考えを示した。本年度は、新たに町費負担による教員を滝上小学校に配置し、複式解消を図るとともに、学習指導員を配置してきめ細かな指導に努める。
推進方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
▽就学前教育・保育施設との連携
学校教育では、幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえて教育活動を実施し、子どもが主体的に学びに向かうことが重要であり、こども園における就学前教育と小学校教育との連携が不可欠。そのため、こども園、小・中学校からなる町学校教育連携推進協議会の取組の充実を図り、園児と児童との交流、教職員間での情報交流や相互理解を深めていく。
▽社会で生きる力の育成
予測困難な時代において、これからを生きる子どもたちが社会の変化に主体的に向き合いながら、自ら課題を見つけ、解決し、生涯を通じて学び続ける意欲を持つことが必要。学習指導要領を踏まえた教育活動のさらなる充実を図る。確かな学力を育む学習指導の充実のために、全国学力・学習状況調査や標準学力検査の分析結果を検証し、各学校において計画的に授業改善に取り組むとともに、ICTを効果的に活用するなどして「個別最適な学び」や「協働的な学び」の実現に向けた取組を推進していく。本年度は、新たに町費負担による教員を滝上小学校に配置し、複式解消を図るとともに、学習指導員を配置してきめ細かな指導に努める。
学校のICT教育の推進については、3年度から利用を開始している1人1台端末を有効に活用して学ぶことができるよう、教育用ソフトの活用や家庭へ持ち帰ってのオンライン学習、家庭学習での活用など、様々な場面での効果的な活用を推進していく。また、教職員のICT活用指導力の向上等に向けた研修の充実を図るとともに、技術的な支援を継続して行う。引き続き、国が実施するデジタル教科書等の活用に係る調査・研究事業に取り組んでいく。
特別支援教育については、学校・関係機関が連携を図り、早期からの相談支援や児童生徒の個々の状況に応じた適切な支援を提供していく。併せて、各学校に特別支援教育支援員を引き続き配置し、児童生徒の学習活動をサポートする。
外国語教育については、外国語指導助手を引き続き配置し、英語によるコミュニケーション能力の育成、英語に慣れ親しむ機会の確保に努める。
キャリア教育については、児童生徒の発達の段階を踏まえ、各学校段階においてキャリア・パスポートの活用などによって、学ぶことと働くことの意義を意識して、学習や学校生活等の見通しを立てたり、振り返ったりすることができる学習活動の充実を図る。
児童生徒の持続的な学びの確保に向け、校種間での連携をさらに深め、授業公開や研究協議、乗り入れ授業や小・中学校が連携した家庭学習の習慣化を図る取組など、学校教育連携推進協議会の取組を支援する。
▽豊かな心と健やかな体の育成
子どもたちが互いを尊重し合い、規範意識を身に付け、豊かな人間性を育むため、学校、家庭および地域が連携した取組を一層充実させていくことが重要。道徳教育の目的である子どもたちがより良く生きるための道徳性を養う「考え、議論する道徳」の実現に向けた授業づくりを進め、様々な人と協働する活動を通し自己肯定感や仲間意識を高める指導の充実に努める。
いじめや不登校などの対策については「町いじめ防止基本方針」に基づき、未然防止に努めるとともに、家庭や関係機関と連携して早期発見、早期対応に向けた取組の充実を図るとともに、スクールカウンセラーと連携するなど、組織的な取組を進める。また、子どもたちをネットトラブルから守るため、学校における情報モラル教育の一層の充実を図るとともに、保護者への働きかけを行う。
読書活動の推進については、学校図書館の蔵書を充実させるとともに、町図書館との連携による各学校への図書配本や朝読書、ボランティアサークルによる読み聞かせ、さらに家庭における読書活動の推進に努め、子どもの豊かな感性、表現力、創造力、豊かな心の育成に取り組む。
ふるさと教育の推進については、児童生徒が自分の住む地域に理解を深め、郷土への誇りや愛着を持つことができるよう、社会科副読本などの各種指導資料の活用やヘリコプター体験搭乗、郷土館資料などを活用するとともに、地域の豊かな資源を活用した学習を推進していく。
心身の健やかな成長を促す教育の推進として「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果分析を踏まえ、学校全体で体力・運動能力の向上に向けた体育の授業改善等に取り組んでいくとともに、家庭や地域と連携し、子どもたちの体力増進に努める。
学校給食について、施設内の衛生管理の徹底に努めるとともに、年間を通して地元産食材を積極的に使用し、栄養バランスと安全・安心に配慮した魅力ある学校給食を提供する。また、食に関する正しい知識や望ましい食習慣の定着を図るため、栄養教諭等が中心となり食育の推進を図る。
児童生徒の健康の保持増進を図るため、学校間の情報を共有し、子どもたちの健康教育に取り組むとともに、虫歯予防対策として有効なフッ化物洗口を、引き続き保護者の同意のもと実施していく。
▽信頼に応える学校づくり
児童生徒の安全対策では、スクールガードリーダーによる児童生徒の見守りをはじめ「町通学路交通安全プログラム」に基づき、地域や警察、道路管理者などの関係部署とも連携して安全確保に努める。
(市町村 2023-07-18付)
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