七飯町学校保健会 研究大会 学校と地域の連携必要 地産地消の食育等取組共有(市町村 2023-07-19付)
七飯町学校保健会
【函館発】七飯町学校保健会は10日、七飯町文化センターで研究大会を開いた。「心身ともに健康な子供の育成を目指す学校保健教育活動の充実」を研究主題に、七重小学校の山家惠栄養教諭が地産地消を意識した食育「プレミアムななえデー」の取組や学校給食の調理方法などを共有。子どもたちの健康増進に向け、学校と地域が連携する必要性を強調した。
町学校給食センターは、平成27年4月からオール電化厨房施設を新設。令和3年には、北海道HACCP(ハサップ)自主衛生管理認証制度の大量調理施設部門で、評価基準の最高位である8段階の認証を取得している。
最適な環境で地域の素材にこだわった学校給食は前年度、道教委の道学校給食コンクールで最優秀賞を受賞。調理技術や徹底された衛生管理は道内外から高い評価を受けている。
開会式で祝辞を述べた與田敏樹教育長は「人間の健康は食が源であり、学校給食はその原点。町の給食は素材にこだわる、添加物をできるだけ使わない、手づくりを大切にしている。今後も給食を通して子どもたちの健康な体をつくってほしい」と呼びかけた。
研究大会には町立学校の管理職や養護教諭、栄養教諭、保健師ら関係者25人が参加。
七重小の山家栄養教諭が「七飯町学校給食のおいしさの秘密」と題して講演し「プレミアムななえデー」の取組や、だしを扱う調理の工夫など写真や動画を交えて紹介した。学校給食を作る際に意識していることとして、栄養バランスや旬の食材を活用した地産地消、彩りや味について述べた上で「調理時間や材料費の調整、衛生管理など基本の徹底を欠かさないこと」とした。
町は西洋式農業の発祥の地として農産物や肉、乳製品など様々な特産品を楽しむことができる環境にある。山家栄養教諭は町学校給食センターの新設に伴い、衛生面の安全が確保され給食を作る環境が整ったことを回顧。平成30年度からは月1、2回程度「プレミアムななえデー」を導入し、地場産のカブやホウレンソウ、山川牛乳などを提供していることを説明した。
だしは道産の根コンブをみそ汁やすまし汁に、国内産のかつお中厚削り節を煮物に、国内産の粉末煮干しパックをみそ汁やラーメンに使用するなど安全性の高い国産食品を積極的に使用。豚・鶏がらなどは、下処理済みで砕いているものを使用し、衛生的かつ短時間で調理ができるように心がけていることを伝えた。
一方、給食を通した食育の必要性や好き嫌い、偏食等による残食などの課題もある。課題解決に向け「給食は健康教育の一環。子どもたちの心身の健康を守るため、管理職や教職員、保護者、地域の方の協力が重要」と訴えた。
(市町村 2023-07-19付)
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