建設業の最新技術体感　札工高　札建協現場見学会

（学校 2023-07-26付）

札幌工業高現場見学会

　札幌工業高校（太田潤一校長）の生徒は１９日、札幌建設業協会が主催する現場見学会に参加した。土木科２年生５４人が参加し、札幌市と鉄道・運輸機構発注の２現場を訪問。市発注「３・２・６１６屯田・茨戸通仮称東屯田川橋下部新設その１」の現場では、ＡＲやドローンによる空撮を利用した施工範囲の進捗を管理する技術を体感したほか、同校ＯＢの若手技術者が、就職活動を控えた生徒たちを激励した。

　見学会はＡ班とＢ班に分かれて実施。午前中にＡ班が北海道新幹線札樽トンネル工事、Ｂ班が仮称・東屯田川橋の現場を訪れた。

　仮称・東屯田川橋の現場は、屯田・茨戸通に架かる橋の橋台を新設する工事で、ことし４月に着工。現在は組み立てた鉄筋と型枠にコンクリート打設を進めている。

　見学会では、西代哲也現場代理人が施工内容や橋台が完成するまでの流れについて説明したあと、伊藤崇安全・技術管理課長が施工管理について解説。ＡＲソフトを使って、端末のカメラで写した景観に設計した橋台の３Ｄモデルを配置したり、ドローンから空撮した映像をモニターに表示したりしながら工事の進捗状況を管理する最新技術を披露した。生徒たちは学校の授業では学ぶことのできない、現場で使われる最新技術を肌で感じた。

　同校ＯＢで入社６年目の田中大樹さんは、仕事を覚えてくると現場を造ることが楽しくなると話した上で「現場見学会を通して、卒業後の進路について参考にして就職活動を頑張って」と激励した。

　生徒を代表してあいさつに立った飯島道大さんは「教科書でしか見られないようなスケールの大きい現場を間近で見て、建設業の責任の大きさを実感した」と話した。

(学校 2023-07-26付)