リーディングDX校の帯広柏葉高 管内全体で活用力向上 十勝ICT推進委が初会合
(学校 2023-08-03付)

帯広柏葉リーディングDX事業十勝ICT推進委員会
帯広柏葉リーディングDX事業十勝ICT推進委員会

 【帯広発】帯広柏葉高校(須藤克志校長)は本年度から、文部科学省の新規事業「リーディングDXスクール事業」の指定を受け、管内全体のICT活用の充実に向けた取組を進めている。7月中旬、同校を主会場に、管内全高校で推薦された教員による「十勝ICT推進委員会」の初会合を実施。各校のICT活用における目標の共有や研修機会の充実に向けた取組など、本年度の活動を話し合った。

 同事業は、全国各地で1人1台端末の効果的な教育実践を創出・モデル化し、校種を越えて横展開することで全ての学校における教育活動の高度化を実現することがねらい。

 指定校は「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた端末等の活用」「校務効率化」など5つの指標に沿った事例の創出を行う。

 須藤校長は道高校長協会十勝支部長を務め、前年度から十勝教育局と協働して「十勝ICT授業推進プロジェクト」を始動。管内全体でICTを活用した授業や業務の推進を図りながら生徒の学力向上や教職員の働き方改革につなげており、リーディングDXスクール事業の目的と重なることから事業の指定を受けた。管内の全高校を協力校に位置付けている。

 前年度に引き続き、各高校で先進的にICTを活用している教員を委員とする「十勝ICT推進委員会」を発足した。20日、帯広柏葉高を主会場に初会合を開催。オンラインを含め約20人が参加し、十勝局高校教育指導班の伊藤宇飛指導主事が出席した。

 事務局を務める帯広柏葉高の教員は本年度の取組として①ICT活用に関する各校の目標設定・共有②研修機会の充実③各校種とつながる仕組みづくり―の3点を提案した。

 目標設定は、授業や校務などにおけるICT活用の目標を各校で立て、推進委員会で共有することで方向性を確認するねらい。委員からは「現時点で各校ができていることも共有できると、参考にしたり、相談したりしやすい」などの提案も上がった。

 また「全教職員の目標実現を目指すと、項目の設定が難しそう」という声が上がると「学校の実態に応じて努力目標として定めることで、ボトムアップにつながる」と呼びかけた。伊藤指導主事は「校務は解決したい課題に向けて、授業は生徒の実態や育成したい力に応じて設定してみては」と助言した。

 研修については、各校が独自に実施しているICTの活用推進に向けた研修等を、オンライン上で共有することを提案。ポータルカレンダーに研修日程を随時入力することで全委員が把握し、各校の教職員がオンライン等で参加できるようにする。「研修内容や伝え方を学ぶ機会にもつなげたい」としている。

 各校種とのつながりに関しては、前年度に初実施した「十勝ICTサミット」の開催を挙げた。講演会や事例研究等によって、授業改善の一助とするもの。本年度は11月、来年2月の開催を予定している。

 顧問の須藤校長は「各校の実践を知りたい」という教職員の声からプロジェクトが発足したことに触れ「十勝全体でICT活用能力を高めていけたら」と期待を寄せた。

(学校 2023-08-03付)

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