高校配置計画地域別検討協〈オホ中〉　留辺蘂高　募集停止再考を　高校魅力化へ情報交換も

（道・道教委 2023-08-01付）

高校配置計画地域別検討協議会オホーツク中

　【網走発】道教委は７月２５日、北見市内の端野町公民館で第２回公立高校配置計画地域別検討協議会（オホーツク中学区）を開催した。一部のオンライン参加を含め、学区内の関係者約６０人が出席。協議では、留辺蘂高校の募集停止に関する話題や今後の高校の魅力化に向けた取組などについて情報交換した。

　開会に当たり、オホーツク教育局の桑原知己局長があいさつ。「計画案の考え方や本学区において今後検討すべき事項などについて説明したのち、協議では皆さんから多くの意見をうかがいたい」と忌憚のない意見を求めた。

　続いて、道教委高校教育課の中村芳宏課長補佐が、配置計画におけるオホーツク中学区の現状と課題について説明。　

　本年度の２次募集後に欠員が生じ、普通科で１学級減となった美幌高校について、来年度の募集学級数は配置計画決定時に公表する考えを示した。　

　学区全体における９～１２年度の４年間については、公私比率勘案後５～６学級に相当する中卒者の減少が見込まれることから「中卒者数や欠員の状況、学校・学科の配置状況などを考慮し、北見市内と周辺町における再編整備を含めた配置の在り方の検討が必要」とした。

　このあと、高校配置計画案についての協議に移った。

　留辺蘂高ＰＴＡの山久仁会長は、同校における来年度からの募集停止について「これまで入学者数が毎年十数人と続いてきた中で、前年度は２０人、本年度は２２人となり、それまでの約２倍となっている。基準が“２年連続２０人以下”と具体的に明記されたことを機に募集停止の再考をお願いしたい」と述べた。

　美幌高ＰＴＡの谷口武寛会長は、特色のある学科をつくり多くの生徒に来てもらえるような取組を現在進めているとしつつ、並行して「募集をかけても集まらなかった場合の対策の強化もお願いしたい」と要請した。

　その後、高校の魅力化に向けた取組ついて話題が移った。

　置戸町教委の平野毅教育長は、置戸高校に関する取組として、家庭の経済的な負担を少なくするための支援や一人でも多くの生徒に来てもらうための情報発信、地域住民との交流機会の設定などに力を入れていることを挙げた。このほかにも「地元温泉への週１回の無料送迎やラフティングへの参加などを通して一人でも多くの人に地元に戻ってきて働いてもらえるよう置戸がいい町であることを伝えている」と伝えた。

　美幌町立美幌中学校の長谷博文校長は、美幌高について農業科で作っている野菜や加工品の販売、地元祭りへの出店などの取組を例に出し、地域への密着の強さを示した。また、美幌高の生徒による美幌中の生徒への進路に関する講話の機会などが実を結び、美幌高で学びたいと考える生徒が多くいることなどを伝えた。

(道・道教委 2023-08-01付)