自転車事故に備え喜茂別町教委　全児童生徒に　ヘルメット貸与　地域ぐるみで交通安全教育

（道・道教委 2023-08-03付）

　【小樽発】喜茂別町教委は道教委の実践的安全教育モデル構築事業の５年度モデル地域（交通安全）としての指定を受け、７月から町内の全児童生徒に自転車用ヘルメットの貸与を開始した。秋以降はコミュティ・スクール（ＣＳ）、ＰＴＡ、地域住民を対象とした交通安全研修の開催や、道警と連携・協力して夜光反射材を活用した交通安全グッズの作製も計画しており、地域ぐるみで子どもたちの安全を見守る体制の構築を図る。

　町は道央と道南を結ぶ主要幹線道路を有しており、交通量が多いことから、通学路における児童の交通事故が懸念されている。このため町教委は喜茂別小学校を拠点校に指定し、通学路の安全確保や児童の交通安全意識の醸成・向上を図る交通安全教育を推進。

　さらに、ＣＳや関係機関と連携を図り、広く地域住民に取組を周知することで、地域の交通安全意識の向上と地域ぐるみで児童の安全を見守る体制の構築を目指す。

　児童生徒の自転車走行時用のヘルメットの保有率１００％を目標に、町は補正予算を活用してヘルメットの貸与を行うことを決めた。貸与は小学校入学から中学校卒業までを期間とし今後継続して行う考え。

　町が事前に実施したアンケートによると、町内の児童生徒のヘルメット保有率が約４割であったことから、保有していない子どもたちを対象に、本年度は１１０個のヘルメットを用意。１８日に喜茂別小で行われた自転車交通安全教室に合わせて貸与式を執り行った。貸与を受け木村明彦校長は「ヘルメット所有率を１００％にすることで自転車走行時の着用率を高め、子どもたちを守りたい」と意欲を示した。

　町教委は今後、１１月上旬にＣＳやＰＴＡ、地域住民を対象とした交通安全に関わる研修を開催する予定。また道警とタイアップし、夜光反射材を使ったグッズを製作、配布することを計画しており、町全体で交通安全活動の推進に取り組んでいくとしている。

(道・道教委 2023-08-03付)