高校配置計画地域別検討協〈十勝〉　教員定数見直し求める声　自治体支援周知の場設定も

（道・道教委 2023-08-03付）

高校配置計画地域別検討協（十勝）

　【帯広発】道教委は７月２４日、十勝総合振興局を主会場に第２回公立高校配置計画地域別検討協議会（十勝学区）を開催した。オンラインを含め、教育関係者や保護者ら１１４人が参加。９～１２年度の４年間で４～５学級相当の中卒者減となる見通しを示した。協議では、学習環境の充実に向けた教員定数の見直しや３５人以下学級の実現、高校の特色や自治体の支援を周知する場の設定などを求める声が上がった。

　道教委高校教育課の枝村卓高校配置係長が、６月に公表した６～８年度の公立高校配置計画案を説明した。

　十勝学区では大樹高校で、６年度から普通科新学科「地域探究科」に転換する方針を確認。また、本年度の道立高校入学者選抜における第２次募集後、管内では清水高校、広尾高校、池田高校の３校で１学級減が生じたことを報告した。

　９～１２年度の中卒者数は４～５学級に相当する２２２人の減となる見通し。帯広市内および周辺町における学校・学科の配置、４０人以上の欠員が生じている学校の学科構成、地域連携校への位置付けなどを視野に入れた検討の必要性を示した。

　協議では、小中高連携による取組や自治体と協力した活動などから「地域創生の観点からも高校の振興が重要」との意見が多く、地域事情を勘案した計画策定を求める声が各自治体から上がった。

　総合学科ならではの特色ある教育に取り組む清水高においては、教員定数の見直しや３５人以下学級の実現を求め、「生徒一人ひとりの学びの充実につなげたい」と訴えた。

　６年度から普通科新学科に転換する大樹高に関して「各自治体で入学者募集の範囲拡大など、間口維持に向けた取組が考えられる」とし、各校の特色や地域による支援を広く周知する場の設定を求めた。

　傍聴者からは遠距離通学や下宿など、家庭の経済的負担に関して、助成における申請条件等の見直しを望む声が上がった。

(道・道教委 2023-08-03付)