「未来を創る」実践交流 旭川で北理研研究大会(関係団体 2023-08-02付)
あいさつする村田会長
【旭川発】道高校理科研究会(北理研、村田一平会長)は7月31日から3日間の日程で、旭川北高校を主会場に第66回研究大会を開催している。全道から理系科目の専門教諭を中心に132人が参加し、実践の成果や課題について交流。講演会や研究協議などを通じ、大会主題の「未来を創る理科教育」に迫る。
旭川支部の主管で、旭川北高が当番校を務めている。コロナ禍の影響で2年度と3年度は誌上発表、4年度はリモートで開催。釧路大会以来4年ぶりの対面開催で、全道各地から会員が一堂に会した。
大会の副題には①理科の見方・考え方を育み、科学的な自然観を育成する授業の研究と実践②主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業の研究と実践③科学的に探究する力を養う実験・観察・探究活動の研究と実践④理科における学習評価の調査研究⑤効果的にICTを活用する授業の研究開発―の5つを掲げた。
初日の開会式であいさつに立った村田会長(羽幌高校長)は、ことし3月に答申された「次期教育基本計画」について言及。SDGsの実現に貢献するESD等の推進、探究・STEAM教育、文理横断・文理融合教育等の推進という方向性が示されていることについて触れ「とても理科との親和性が高く、主体的に研究し実践を重ねることが今後求められる」とした。
その上で、これまでの大会の歴史を振り返り「地域素材や工夫された教材で高校生により良い理科教育を施そうという、皆さんの熱意こそが北海道らしい理科教育」と強調。「成果を生徒たちに還元しようと思える大会になることを願う」と呼びかけた。
理科教育功労賞と理科研究奨励賞の表彰については、コロナ禍で見送っていた第63~65回大会の該当者を含めて実施した。教育功労賞は20人、研究奨励賞は12人が受賞の栄に浴した中、それぞれ7人と4人が出席。村田会長が一人ひとりに表彰状と記念品を手渡した。
旭川市保健所の向井正幸副主幹が「扇状地と街の歴史」と題して講演したあと、5つの分会で研究発表。「実践交流広場」では授業で行っている実験を実演する場を設け、多数の実践について共有を図った。
2日目は物理、化学、生物、地学の4分科会で研究協議を行ったあと巡検。「行動展示を通した動物たちの命の輝き」をテーマに、旭山動物園を視察した。
きょう最終目も巡検を予定。「大雪山カムイミンタラジオパーク構想に学ぶ」をテーマに、前日から1泊2日のコースで神居古潭、旭岳、天人峡を訪れて地質や植物を観察する。
◆帯広市内で開催決定 6年度全道大会 総会で承認
道高校理科研究会は7月31日、研究大会の席上で5年度総会を開催した。来年度の全道大会について、帯広市内のとかちプラザを主会場に開催することを承認。各種研究会の開催など、本年度の事業計画も決定した。
コロナ禍で審議できなかった元年度から3年度の事業報告、研究部活動報告、決算報告を一括で承認。4年度の事業報告・決算報告、5年度事業計画・収支予算についても原案どおり承認、決定した。
5年度事業計画では、10~12月に各科目の授業研究会、来年2月11日に立命館慶祥高校で第36回北海道マルチメディア理科教育研究会を開催することなどを決定した。
来年度以降の全道大会開催予定についても事務局が提示し、6年度は帯広支部主管、帯広三条高校を当番校として開催することを確認。7年度は小樽支部、8年度は苫小牧支部の主管で開催するとした。
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北理研旭川大会総会
(関係団体 2023-08-02付)
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