道教委 高校教育課程研究協議会 探究的な学びで対話を 東京学芸大・西村教授講演など
(道・道教委 2023-08-18付)

高校教育課程研究協議会
高校教育課程研究協議会

 道教委は16日から2日間、札幌市内の道第二水産ビルで高校教育課程(各教科等担当指導主事)研究協議会を開いた。東京学芸大学大学院教育学研究科の西村圭一教授による講演や11部会に分かれて研究協議などを実施。西村教授は、探究的な学びの実装化に向けて対話を取り入れた授業を取り入れる必要性や、探究の過程で児童生徒の学びを深めていく大切さなどを説いた。

 高校における教育課程編成・実施上の課題および各教科等における学習指導上の諸問題について研究協議を行い、高校教育の改善・充実につなげるもの。道教委高校教育担当指導主事等や市町村教委の指導主事ら86人が参加した。

 初日は、道教委高校教育課の相馬利幸課長のあいさつに続き、西村教授が「探究・探究的な学びの実装化に向けて」をテーマに講演した。

 西村教授は、様々な算数・数学における授業実践例を示し「児童生徒に問題の答えをストレートに教えてしまっていないか」と指摘。「本質的な理解は児童生徒自身が直接やってみて分かること。過程にこそ学びがある」と強調した。

 また、対話を取り入れた授業実践に触れつつ、共有したビジョンのもと、対話のある探究をデザインする必要性を指摘。その上で「成果の発表会よりも探究過程での対話のほうが教育効果が高い」と説いた。

 最後に、4月から年8回開催している「“総合的な探究の時間”探究ミニセミナー&交流会」や、昨年9月に開いた「教育センター等指導主事対象のオンライン対話」などの内容を報告した。

 引き続き、ワークショップI・Ⅱを実施。Iでは、①中学と高校をつなぐ入選業務②総合的な探究の時間の改善・充実③今だから「学びのDX」④円滑な業務推進の工夫―の4コマから1つを選択して受講し、Ⅱでは「これから求められる生徒指導の対応」「管理職への対応」の2講座を展開した。

 2日目は、11の教科部会に分かれて研究協議を実施した。

 参加者は「各教科等における教育課程編成・実施上の諸課題」「教科指導訪問、授業研究セミナー・授業改善セミナー等における指導助言」「各教科における探究的な学び」「指導と評価の一体化」などを議題に協議を深めた。

(道・道教委 2023-08-18付)

その他の記事( 道・道教委)

留萌管内 文科省・道教委指定事業 部活動指導員配置事業 留萌など3高 留萌局 文科4事業、道教委11事業

 【留萌発】留萌教育局は、本年度の管内における文部科学省および道教委の指定事業をまとめた。文科省では4事業、道教委では11事業の計15事業。道教委の道立学校における部活動指導員配置事業では留...

(2023-08-22)  全て読む

渡島管内 文科省・道教委指定事業 新しい学び授業力向上 函館市、森町で 渡島局 文科2事業、道教委12事業

 【函館発】渡島教育局は5年度の管内における文部科学省および道教委の研究指定校をまとめた。本年度は、文科省で2事業、道教委で12事業の計14事業。新しいかたちの学びの授業力向上推進事業では、...

(2023-08-22)  全て読む

道 北方領土“N”サミット 札幌で啓発活動等展開 24、25日に根室管内高校生

 道は本年度、根室管内の高校生が集い、北方領土の啓発活動を体験する「北方領土プロジェクト“N”高校生サミット・夏」を実施している。管内高校生が札幌班と地元班に分かれて活動を推進。24、25日...

(2023-08-22)  全て読む

道教委 5年度ALT配置予定校 道立55校に59人 札幌国際情報など複数配置

 道教委は、外国語指導助手(ALT)の5年度配置予定校をまとめた。道立高校・中等教育学校55校に59人を配置。2人以上の複数配置校は、札幌国際情報高校など4校となっている。  道教委は、外...

(2023-08-21)  全て読む

石狩局など4団体 新卒雇用要請 求人確保や人材育成を 管内各商工会議所を訪問

 石狩振興局と石狩教育局、高校長協会石狩支部、道高校PTA連合会石狩支部の4団体は3日、管内の各商工会議所を訪れ、新規学卒者の雇用の協力要請を行った。増田弘幸振興局長が、各商工会議所の会頭と...

(2023-08-18)  全て読む

高校配置計画地域別検討協〈根室〉 地域性生かした取組を 地元進学率向上へ学校魅力化

 【釧路発】道教委は7月下旬、根室振興局を会場に第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(根室学区)をオンライン開催した。管内の教育関係者ら約30人が参加。9~12年度の4年間で1~2学級に相...

(2023-08-17)  全て読む

ヤングケアラー支援連絡協〈道央〉 アンテナ各自で磨いて 道教委 事例もとに意見交換

道央ヤングケアラー協議会  道教委は4日、空知・石狩・後志管内の道央ブロックでヤングケアラー支援に係る連絡協議会をオンライン開催した。小・中・高校、特別支援学校や市町村教委の代表者、福祉関係の行政職員ら64人が参加。...

(2023-08-17)  全て読む

夏季休業明けから実施求める 道立学校でアンケート 自殺リスクの早期把握へ

 道教委は、自殺のリスクのある児童生徒を早期に把握するため、道立学校でアンケート調査を実施する。1人1台端末を活用したオンライン調査。文部科学省が作成したマニュアルの留意事項を踏まえ、夏季休...

(2023-08-17)  全て読む

日々の活用がヒントに 道教委が指導主事等研修会 水谷氏 春日井市の活用事例紹介

道教委指導主事等研修会  道教委は1日、指導主事等研修会をオンラインで開催した。文部科学省DX戦略アドバイザーを務める春日井市教委教育研究所教育DX推進専門官の水谷年孝氏が講師となり、端末とクラウドを効果的に活用し...

(2023-08-17)  全て読む

道教委と3町 秋以降実証着手 指導者講習や遠隔指導 ふるさと納税活用へ調査も

 道教委が鷹栖町、比布町、余市町と連携して取り組むスポーツ庁の委託事業「地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクト」の全体像が明らかになった。子どもたちの運動・スポーツの体験イベントを各町...

(2023-08-17)  全て読む