江別市 いじめ防止基本方針改定案　スマホ利用で共通ルール　ＳＮＳ等トラブル防止へ

（市町村 2023-09-06付）

　江別市は、市いじめ防止基本方針の改定案をまとめた。警察への相談または通報を行うことが必要となる事例やＳＮＳ等のトラブル防止のため「江別スマート４Ｒｕｌｅｓ」の浸透を図ることなどを盛り込んだ。３０日までパブリックコメントを実施し、年内にも基本方針を固める。

　現行の方針は、平成２５年に策定され、３０年に改定されたもの。ことし、いじめ問題の現状と課題、児童生徒を取り巻く社会情勢の変化等と北海道いじめ防止基本方針の一部が改定されたことを踏まえて、市いじめ防止基本方針の一部を改定することとなった。

　改定の主なポイントとして、警察への相談または通報を行うことが必要となる事例や、ＳＮＳ等のトラブル防止のため「江別スマート４Ｒｕｌｅｓ」の浸透を図ることなどを盛り込んだ。

　江別スマート４Ｒｕｌｅｓは、子どもたちが自らネットトラブルや健康被害から身を守ることを目的としたスマホ・ネット等の利用に関する４つの共通ルールで①１日２時間以内とし、友達とのメールなどのやりとりは、夜９時以降は行わない②悪口や人を傷つける内容は書き込まない。送る前にしっかり確認する③名前・住所・学校名・顔写真などの個人情報は、絶対に投稿・公開しない④困ったときは一人で悩まず、保護者や先生などの大人に相談する―の４点で構成されている。

　このほか、教職員に向けて、児童生徒が「心の危機（ＳＯＳ）」を訴えたときに、必ず児童生徒の心情に寄り添うことを追加するとともに、性暴力防止に向け、児童生徒が性犯罪・性暴力の加害者、被害者および傍観者にならないよう「生命（いのち）の安全教育」を推進することとした。

　また、学校間の連携として、いじめを受けたり行ったりした児童生徒の進学や進級、転学の際には、いじめ等に関する指導記録等の引き継ぎが確実に行えるように整備することを明記したほか、特に配慮が必要な児童生徒について、日常的にプライバシーに配慮した適切な支援を行うことを追加した。

　いじめへの対処としては、いじめが犯罪行為に相当し得ると認められる場合に、あらかじめ保護者等に対して説明の上、学校から警察へ相談・通報することとした。

　３０日までパブリックコメントを実施し、年内にも基本方針を固める。

(市町村 2023-09-06付)