普通教室エアコン設置へ　より良い学習環境を　帯広市議会が緊急要望

（市町村 2023-09-13付）

市議会市長にエアコン要望

　【帯広発】帯広市議会は７日、市内小・中学校および義務教育学校、市立帯広南商業高校の普通教室へのエアコン設置を求め、米沢則寿帯広市長に緊急要望を行った。８月中旬以降の記録的な猛暑を受け「子どもたちの健康を守り、より良い学習環境となるように」と、エアコンの早期整備や適切な熱中症対策など３点を要望した。

　今夏、全国で記録的な猛暑が続き、道内では各所で８月２３日から熱中症警戒アラートが連日発令された。帯広市内では、１７日に小・中学校および義務教育学校、１８日に帯広南商業高が始業式を実施。２学期が始まって数日のうちに、屋外での授業や部活動の中止、授業時間の短縮などの対策が取られた。

　年々長期化する猛暑に、市議会はこれまでも議会の一般質問で市内各校の普通教室へのエアコン設置を求めてきたが、要望書の手交は今回が初めて。主とされる扇風機を使用した暑さ対策は効果が限られており、教育活動の実施に困難が生じる恐れがあることから①市内小・中学校および義務教育学校ならびに帯広南商業高の普通教室にエアコンを早期に整備すること②国および北海道に対し、エアコン整備に係る十分な予算の確保を求めること③エアコン整備までの間、適切な熱中症対策を行い、児童生徒の健康管理に万全を期すこと―の３点を要望。７日、横山明美議長は「子どもたちの健康を守り、より良い学習環境となるように」と、米沢市長に要望書を手渡した〓写真〓。

　米沢市長は、道内の気候変動や全国のエアコン設置状況等に触れ「学習環境の改善は大きな課題と認識している」と強調。一方で、市立学校４０校の普通教室へのエアコン設置となると、エアコン本体の購入や電気設備更新に係る改修工事に伴い、多額の費用がかかることから「国と道と相談しながら市長会を通じて予算措置を求めていくことが第一歩だと思っている」とし「子どもたちの安全・安心や良好な学習環境を確保するためにも、状況に応じた対策を検討していきたい」と話した。

(市町村 2023-09-13付)