開港5都市景観まちづくり会議で函工高 持続可能な都市の未来は 西部地区の課題解決へ提案
(学校 2023-09-21付)

函館工業高校・研究発表
函館工業高校・研究発表

 【函館発】函館工業高校(坂野裕悦校長)は10日、「開港5都市景観まちづくり会議2023函館大会」の全体会議で研究発表を行った。「持続可能な景観まちづくりとは?~開港5都市の未来を考えよう」をテーマに、建築科の3年生7人が、函館西部地区の空き家対策や歴史的建造物の活用方法などを提案。有識者を交えたグループディスカッションなども行い、資質・能力の向上を図った。

 開港5都市景観まちづくり会議は、横浜、神戸、長崎、新潟、函館の持ち回りによって毎年開いているもの。本年度は函館を開催地とし、9日から3日間の日程で基調講演やトークセッション、研究発表などを行った。

 全体会議は2日目に行い、会場となった旧函館区公会堂に約100人の関係者が集結。「持続可能な景観まちづくりとは?~開港5都市の未来を考えよう」をテーマに、次世代を担う学生たちが今後の景観まちづくりの方向性を考えた。

 研究発表を行った函館工業高建築科の3年生7人は、国際観光都市として発展を遂げてきた函館の現状について、時代の変遷とともに空き家や空き地が増え、魅力的な景観が損なわれていると指摘。本格的に空き家対策に取り組んでいくべきとし、リノベーションの推進や対象物件のリスト化を提案した。

 西部地区に広がる歴史的建造物については「今後の活用方法を考える必要がある」と強調。SNSなどを通じて若い世代にも広く情報を発信し、より多くの観光客を招いていくことの重要性を示した。

 グループディスカッションでは「歴史・文化」「経済」「交通」「港」「人材育成」「福祉」などのテーマごとに分かれ、景観保全活動に関する課題を抽出。各都市のまちづくりを参考に、函館が抱える課題解決の糸口を探ったほか、行政側に要請したい具体的な取組などについて話し合った。

 生徒は「他の地域に住む同世代の方と意見を交わせて、大変勉強になった」「発表に向けた準備の過程で、多くの知識を得ることができた」などと感想を述べた。指導を仰いだ(株)二本柳慶一建築研究所の職員にも謝意を表し「学んだことを今後の進路選択にも生かしていきたい」と意欲を示した。

(学校 2023-09-21付)

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