北見柏陽高 創立100周年記念講演会 輝く未来へ果敢に挑戦 青学大陸上部・原監督招き
(学校 2023-09-15付)

北見柏陽高原監督記念講演会
北見柏陽高記念講演会

 【網走発】北見柏陽高校(後藤禎和校長)の創立100周年記念講演会が11日、北見市民会館で行われた。講師として青山学院大学陸上競技部の原晋監督が登壇し「君たちの人生を輝かせるために」をテーマに講演。全校生徒に向け、問題解決へのアプローチやチャレンジ精神を高めるための心がけなどについて伝えた。

 同校は大正12年、北海道常呂郡野付牛町女子職業学校として開校。昭和25年に現校名となり、ことしで創立100周年を迎えた。

 講演には、全校生徒、教職員のほか市教委関係者、地域住民が参加。講師には青山学院大陸上競技部の原監督を招いた。

 開会に当たり、後藤校長は、校歌の最後の一節“いざすすまんかな 行手ははろけし”について触れ「この言葉は北見柏陽高に関わっている者、関わってきた者にとってのパワーワード。講演会が来場した皆さんにとって“行手ははろけし”のごとく、これからの人生を歩んでいく上での希望と勇気となることを期待している」と話した。

 原監督は「君たちの人生を輝かせるために~挫折をチカラに変えた私の歩み」と題して講演した。

 はじめに、自身がサラリーマン生活の安定した道を捨てて、一念発起し青山学院大の職員になった当時の思いや就任以来19年間に及ぶ陸上部の歩みについて「1期生の学生と共にゼロからルール作りを始めたことが11年目にしてようやく初優勝につながった」と伝えた。

 その上で、同校の100周年についても「先輩方からゼロからこの北の大地“北見”に校舎を建て、経済的な危機も乗り越えてきたその歴史の積み重ねの上に100年という良き日がある。一人ひとりが学校を良くしようというたすきリレーがつながった結果だと思う。ぜひ皆さんも誇りを持って高校を忘れることなく後押ししていってほしい」と呼びかけた。

 また、問題解決のアプローチについて、同校陸上部のグループディスカッションの実践を例にして説明。「従来では上の立場の人間が下級生に対して誤りや欠点を指摘し、それをプラスに変えていこうとする“フィードバック”という発想が一般的だったが、そうではなく、双方で互いに意見を出し合いながら未来志向で解決策を考えていく“フィードフォワード”の発想を、ぜひ皆さんも部活動や学校行事の中で取り入れていってほしい」と伝えた。

 チャレンジ精神を促すために必要な心がけについてもアドバイス。“なぜ”と問いかける大切さを強調し「ルールは時代とともに変わるもの。ルールがいつ・誰が・何のために作られたのかを常に考えることが大切」とした。“良い子”という概念についても考察を促し「言われたことを実直にこなす子は決して悪い子ではない。しかし、時には疑問を持って先生と激しい議論をするのが良い子ではないかと思う」と話した。

 最後に「何が正解か分からない現代社会において、失敗とは何もチャレンジせず現状に満足すること。輝く未来に向けて果敢にチャレンジしていく姿勢を忘れないでほしい」と講演を締めくくった。

 講演後、生徒会副会長の矢田蒼梛さん(3年)は「きょうの話をもとに自分のことを見つめ直し、今後の進路活動に生かしていきたい」と感謝を伝えた。

(学校 2023-09-15付)

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