附属函館中全職員と放送大・中川教授 端末活用の足跡を1冊に 多様な教育課程の実践紹介(学校 2023-09-22付)
共同編集した書籍の表紙
【函館発】道教育大学附属函館中学校(中村吉秀校長)の全常勤職員と放送大学の中川一史教授が共同編集した書籍『1人1台端末活用のミライを変える/BYOD/BYAD入門』がことし7月に刊行となった。各教科や進路指導など多様な教育課程におけるICTの実践や生徒指導上のトラブルへの対応についても記載しており、試行錯誤を重ねた同校の足跡をたどることができる1冊となっている。黒田諭副校長は「ICTの利活用を進めている全ての人に読んでいただきたい」と話す。
私費購入で端末の種類を問わないBYODに対し、統一した端末の私費購入を表すBYADで先駆的にGIGAスクール構想を進めてきた同校は平成24年、スマートフォンの実践を皮切りに翌年、全校生徒分のタブレット端末を購入。29年にBYADによる1人1台端末を導入し、ことしで10年目の節目を迎えたことから、これまでの実践について書籍化することとした。
書籍は同校のGIGAスクール構想に関する教員研修に深く携わった中川教授と共編。「誰か一人の頑張りではなく、みんなで実践を重ねてきた成果」とする黒田副校長の思いから、常勤職員17人全員で執筆を手がけた。
各項目では、私費購入にたどり着く環境整備や40にわたる教育活動の事例を紹介。全教科に加え、校務や保健室、学校間交流など多岐にわたる実践の方法が確認できる。
例えば、進路指導ではデジタル版の進路指導通信の発行や高校のオープンスクールの進路情報を即時に共有する手だてが分かる。
故障時や保証時、生徒指導上のトラブルなど課題解決から見えた適切な対応方法についても記載。黒田副校長は「BYOD、BYADの必要性に直面している人だけではなく、ICTの利活用を進めている全ての人に読んでもらいたい。特に管理職の方には、学校全体のGIGAスクール構想の実現に向けた取組の参考としてほしい」と期待を込める。
1936円(税込)。全国の書店や明治図書ONLINEで販売中。
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「トライアンドエラーで得た課題対応が確認できる」と説明する黒田副校長
(学校 2023-09-22付)
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