志願者確保へ道教委・札幌市教委　教養検査の前倒し開始　大学３年で受検可能に

（道・道教委 2023-10-02付）

　道教委と札幌市教委は９月２９日、７年度教員採用選考検査（６年度実施）から第１次検査の前倒し選考を開始することを明らかにした。例年６月に行っている教養検査を１２月に受検できるもので大学３年生から受検が可能。合格すれば１次検査の教養検査が免除される。未受検または不合格となった場合でも本検査は受検可能であり、受検機会の増加によって教員志願者の確保を図る。検査日は１２月１７日で１０月下旬に詳細を公表する。

　教員採用選考検査は６月に１次検査として教養検査と専門検査、８月に２次検査として面接や適性検査を行っているが、民間企業における就職活動が早期化する中、教員採用選考検査の早期化・複線化によって教員志願者の確保を図る。

　検査会場は札幌市内または近隣の道立学校を予定している。問題文は道教委・札幌市教委が作成していた従来のものと異なり、文部科学省が提供する問題を活用する。大学３年生が検査に合格した場合、多忙となる４年次において専門検査や教育実習に集中できるメリットがあるという。

　受検対象は大学３・４年生または社会人。募集職種は道が小学校、中学校、高校、特別支援学校、養護教諭、栄養教諭。札幌市が小学校・幼稚園教諭、中学校・高校教諭、特別支援学校。

　１０月下旬に公表予定の実施要領で詳細を公表する。検査結果は来年１月ごろに公表する予定としている。

　文部科学省は６年度から６月１６日を第１次選考検査の全国標準日に設定した。また、都道府県教委等が人物重視の選考作業や学校現場の支援に注力できるよう、第１次選考の全国共同実施の可否について検討を進めている。

(道・道教委 2023-10-02付)