札幌市と札幌建協が現場見学会　建設業の迫力を体感　北海学園大工学部１９人

（札幌市 2023-10-03付）

札幌市と札建協が現場見学会

　札幌市建設局と札幌建設業協会（岩田圭剛会長）は９月中旬、北海学園大学工学部２年生１９人を対象に現場見学会を開催した。学生たちは工法や工事の概要、ＩＣＴ技術などについて積極的に質問し、建設業への理解を深めた。

　現場見学会は、市の建設産業活性化推進事業の一環として、就職活動に取り組む大学生に対して、建設現場で働くイメージをつかんでもらおうと札幌建協と共催で実施しているもの。

　この日は山本通山本こ線橋下部工新設工事、屯田・茨戸通屯田東工区道路新設工事の２現場を訪れた。

　勇建設（株）が施工する山本通山本こ線橋下部工新設工事の現場では、佐々木真一現場代理人が工事概要を説明したあと、場内を案内。現場には学生が安全に見学できるよう柵を新たに設置した。

　学生たちは、橋脚・橋台基礎の施工状況や橋脚・橋台躯体の型枠を組み立てる様子を見学し、普段学んでいることを身近に感じたほか、現場におけるＩＣＴ活用や工法、工事費用などを積極的に質問した。

　また、勇建設に勤務する北海学園大ＯＢの職員が仕事紹介を行った。営業部の磯田貴史部長は、自身が土木業界に入ったきっかけや、同社が海洋土木にも携わっていることを説明。業界が生徒たちにとって身近な存在であることなど、就職先の選択肢の一つとなるようアピールした。

　見学会に参加した坂本侑希さんは工事の様子を目にし「思っていたより機械化されていて、建設業へのイメージが変わった」と感想を。作業がスムーズになるよう工夫されていることなどを知り「就職先として建設業を意識するきっかけになった」と話した。

　引率した工学部の山田俊郎教授は「現場の迫力は授業では伝えられない。学びに対する動機付けは体験、経験、実感などが重要となるので、そういったものを生徒に提供してもらえるのはありがたい」とし、貴重な経験に感謝した。

(札幌市 2023-10-03付)