札幌市教委　市立高教科別研究協　学ぶ喜び実感する授業　理科部会　観点別評価考える

（札幌市 2023-10-11付）

市立高教科別研究協議会

　札幌市教委は４日、５年度市立高校教科別研究協議会を開いた。国語や数学、地歴・公民など１０教科について、事前に配信した授業動画をもとに研究協議を行った。市立札幌旭丘高校で行われた理科部会では、学習指導要領改訂で新たに高校にも導入された観点別評価の在り方について考え、研鑚を積んだ。

　研究協議会は、教員の授業力向上や、各校の交流を図って教科指導について相互に学ぶ機会とすることを目的に平成２６年から毎年実施しているもの。

　全体テーマは「生徒の学ぶ意欲を引き出し、主体的に学ぶ喜びを実感させる魅力ある授業の創造」。１０教科の部会ごとに分かれた会場で、事前配信した授業内容について協議した。

　このうち旭丘高で行われた理科部会には約５０人が参加。サブテーマを「授業における観点の見取り方と評価方法の検討」と設定し、物理基礎、化学基礎、生物、地学基礎の４人の教諭が公開した授業について説明した。

　旭丘高の大宮祐男教諭は、観察・実験活動をどのように３観点で評価すべきかを検討した。

　キューネ発酵管を用いたアルコール発酵の実験で、記録をレポートにまとめさせて知識や技能を評価したほか、宿題で実験の反省点と改善点を記述するよう指示し、主体的に学習に取り組む態度を見たと説明。つぎの授業時に振り返りを行い、同様の結論を導き出せる実験計画を考えさせて、思考・判断・表現などを図ったとした。

　質疑応答では、生徒にルーブリックを示すタイミングなどについて質問が上がった。最後に、科目ごとに分かれて情報交流を行った。

(札幌市 2023-10-11付)