宗谷局　働き方改革推進中間報告会　自分事として経営参画　幌延中、稚内南小の実践共有

（道・道教委 2023-10-26付）

宗谷局働き方改革中間報告会

　【稚内発】宗谷教育局は１６日、宗谷管内働き方改革推進会議兼働き方改革推進事業中間報告会をオンラインで実施した。推進事業指定校の幌延町立幌延中学校（小野篤夫校長）、推進校の稚内市立稚内南小学校（三野宮誠一校長）の成果・課題を全体で共有。教職員のワーク・ライフ・バランスを考慮した現場の在り方について意見を交わした。

　学校の働き方改革を推進し、業務改善を図るための対策に関する意見協議により、管内の実情に応じた取組を進めることなどが目的。管内市町村教委や校長会から計２７人が出席した。

　発表では両校のほか、稚内市教委と幌延町教委の取組について各教育長が説明。幌延町は、部活動の地域移行に向けた動きや校務支援システムの導入などを進めていることなどを報告した。

　幌延中の発表では、小野校長が２年度から本年度９月までの平均時間外在校等時間をグラフで示した。同校は、２年度が６６・３時間、３年度が５３・３時間、４年度が４３・３時間、本年度が４２・１時間と減少を続けている。

　具体的な取組では、会議のペーパーレス化やＩＣＴ機器の活用、会議・研修の目的の明確化などを推進している。現場の状況については「自身の勤務時間の管理を意識する教職員が増え、勤務時間外に会議や研修を基本的に行わないようになっている」と成果の一部を挙げた。

　今後については、部活動の地域移行や教頭業務改善などを課題として示した。

　小野校長は「働き方改革は定説になるまで継続することが重要。一人ひとりが学校の経営参画に自分事として関わる意識を育てる取組が必要になる」とまとめた。

　稚内南小の発表では、三野宮校長と渡邉友和教諭が説明。外国語・理科・図画工作で行っている教科担任制の導入やＩＣＴの活用などについて述べたほか、事務職員の加配による効果などを紹介した。

　発表のあと、両校の取組や今後の働き方改革について意見協議を行い、中では「地域の行事・イベントに学校が協力、参加するということが難しくなっている。時間外の活動を見直していくことを地域と対話していかなければ」などの意見が上がった。

(道・道教委 2023-10-26付)