道教委　教員養成セミナー　現役の先生が魅力紹介　高校生３８６人　将来の参考に

（道・道教委 2023-10-27付）

札幌東高からオンラインで参加する生徒たち

　道教委は２４日、高校生を対象とした教員養成セミナーをオンラインで開催した。道立、札幌市立、私立の６４高校に通う生徒３８６人が参加。小・中学校、高校、特別支援学校の現役教員４人が、教職のやりがいや楽しさ、児童生徒との関わり方などを伝えた。視聴した高校生らは「先生方が生き生きと話す姿に、教職の面白さを感じた」「授業づくりの工夫を聞いてみたい」などと話し、教職への興味・関心を深めた。

　教員養成セミナーは、高校生に教育活動の魅力を発信し、教職や教員養成大学への進路に関心を持ってもらおうと、３年度から開始したもの。本年度は、対象を札幌市立高校や私立高校にも拡大するとともに、セミナーの回数を前年度の３回から６回に倍増。より多くの生徒に、教職の魅力に触れてもらう機会を創出した。

　本年度第１回のセミナーには、道内公・私立高校６４校から３８６人がオンラインで参加。斜里町立朝日小学校の丸矢浩輝教諭、帯広市立帯広第五中学校の木下ことみ教諭、函館西高校の二階堂航教諭、札幌伏見支援学校もなみ学園分校の駒澤佑輔教諭が、教職を志したきっかけややりがい、魅力を伝えた。

　丸矢教諭は「子どもの成長を目の前で実感できる」「子どもたちはどこで花開くか分からない。子どもの良さを見つけて保護者と共有し、価値付けてあげることが小学校教諭の魅力」、木下教諭は「生徒とのコミュニケーションが重要」「生徒の卒業後の活躍を見るとうれしく思う」などと説いた。

　二階堂教諭は「教科の高い専門性が魅力。難しいからこそ専門的な面白さがある」「高校生の進路指導は、社会と密接に結び付いているため、やりがいを感じる」などと紹介。駒澤教諭は「他校種に比べて生徒数が少ない分、一人ひとりに関わる時間が長く、頑張りと成長を見取ることが喜び」「皆さんは進路に悩んでいると思う。大学に入って様々な経験をする中で、自分に合っているものを見つけてほしい」などと呼びかけた。

　札幌東高校（藤井一志校長）では、１９人が参加。視聴した太田さなさん（１年）は「先生方が楽しそうに話す姿を見て、教職の面白さを感じた」と話した。武田陽依さん（１年）は「生徒一人ひとりに合わせた進路相談は大変そうだと感じた。次回は、楽しい授業づくりのために心がけていることを聞いてみたい」と感想を述べた。

　髙橋暖さん（１年）は「先生が一方的に話す授業ではなく、生徒同士が自然と意見を出し合って議論が深まる授業づくりを知りたい」、下山凜さん（１年）は「子どもたちの理解度、習熟度が異なる中での教え方が気になる」など、教職への興味・関心を深めた。

(道・道教委 2023-10-27付)