道教委　放課後活動推進協〈道東〉　子どもに安心感与えて　ルール作り　共に決定を

（道・道教委 2023-10-26付）

放課後活動推進協議会・道東会場

　【帯広発】道教委は１９日、十勝合同庁舎を主会場に放課後活動推進協議会（道東会場）を開いた。道内全域からオンラインを含め約２８０人が参加。講義や協議を通して、子どもに安心感を与える関わり方や集団生活におけるルールの伝え方に関して理解を深めた。

　協議会は、放課後や休日などにおける子どもの活動拠点づくりに携わる関係者を対象に、子どもへの活動支援の在り方を含めた専門的な講義や演習を行い、放課後活動を支える人材の資質向上を図ることを目的としている。十勝教育局、十勝総合振興局保健環境部が主管。

　講義は、帯広大谷短期大学の滝澤真毅教授が「子どもの育ちを支える発達心理学」と題して展開した。

　安心感は愛着の発達によって得られ、発達に向けて応答性が重要となることを説いた。他者の存在や関わりに対する捉え方が影響し、経験によって変化・補強されることを提示。「皆さんにできることは、安心できる人がいると思える要素を付け加えること」「安心できる人との出会いが救いや助けにつながる」と伝えた。

　また、周囲から見て「ルールを守っていない子ども」は、理解していても守れなかったり、ルールを忘れてしまったりしている場合があることを解説した。適切な方法を示した上で成功したら認めること、忘れる状況を避けることなど、あらゆる対応を紹介。ルール作りに関しては「大人の事情も説明した上で、子どもと共に決定することが大切」と呼びかけた。

　このあと「児童に安心感を与えられる関わり」「集団生活でのルールやマナーの伝え方」の２点をテーマに協議した。

　参加者からは「安心感を形成する方法は個々に応じて変わることが再確認できた」「日頃の活動で感じていることをあらためて整理してもらったように感じる」などの感想が寄せられた。

(道・道教委 2023-10-26付)