道教委　各市町村教委に通知　柔軟に見直せる体制を　障がいある子の学びの場

（道・道教委 2023-11-06付）

　道教委は、１０月２６日付で各教育局長、各市町村教委教育長等に対して通知「障がいのある子どもの学びの場の柔軟な見直しについて」を発出した。小・中学校等において学びの場を変更する際の留意点や、特別支援学級から通常の学級に学びの場を変更した事例などを提示。障がいのある子どもの教育的ニーズの変化に応じ、学びの場を柔軟に見直すことができる校内支援体制整備を進めるよう呼びかけている。

　道教委は、障がいのある子どもの学びの場の柔軟な見直しについて、７月１８日付通知「障がいのある子どもの教育支援について」で市町村教委や小・中学校等における留意点を周知。また、８月３０日に開催した特別支援教育に関する研修会で学びの場の柔軟な見直しに向けた長野県教委の取組について講話を行った。

　今回の通知では、適切な学びの場の検討に向けて①学びの場の変更を検討する前に②通級による指導の活用・特別支援学級への在籍変更③特別支援学級から通常の学級への変更―の３点における留意点をまとめた。

　①では、通常の学級において、全ての子どもが分かりやすい授業づくり、安全・安心に学ぶことができる学級経営を行うことや、個別の指導計画・個別の教育支援計画を作成し、指導に生かすとともに、外部専門家と連携した支援を進める必要性を示している。

　②では、自立活動など特別の教育課程が編成できる通級指導や特別支援学級の必要性を段階的に検討すること、退級の時期を見据え、個別の教育支援計画・指導計画を活用して支援内容を検討することなどを周知した。

　③では、校内委員会において、特別支援学級に在籍する児童生徒の学びの場の見直しの必要性について検討することや交流・共同学習の時数を段階的に増やしたり、通級指導を活用したりするなど、円滑に学びの場を変更できるようにする必要性を提示。

　また、退級後も通常の学級での支援を工夫するとともに、校内委員会において状況の共有や支援の在り方を検討するよう呼びかけている。

(道・道教委 2023-11-06付)