道教委　部活動地域移行へ協議　円滑な連携体制が奏功　安平町の先行事例共有

（道・道教委 2023-11-06付）

部活動地域移行地域クラブ活動推進協議会

　道教委は１日、札幌市内のかでる２・７で第１回地域クラブ活動推進協議会を開催した。安平町教委の子育て・教育総合専門員の井内聖氏が、７年度の部活動地域移行を目指す町の方向性や検討状況を説明。地域移行が円滑に進んでいる事例から、庁内の関係部局、学校、関係団体との連携を担うコーディーネーターの重要性を確認した。

　協議会は、部活動の地域移行に向けたスポーツ庁・文化庁の委託事業の実施状況などを検証し、市町村への普及方法や支援方法の検討・協議を行うもの。

　開催に先立ち部活動関係者会議を開催し、地域移行に向けて関係者の理解を得る情報発信の工夫、指導者となる人材の確保・養成の現状や課題を協議した。

　会議には校長会や部活動関係団体、国の委託事業に取り組む市町村・市町村教委、ＰＴＡ、スポーツ・文化団体・スポーツ・文化担当部局の職員１５人が参加。はじめに部活動改革推進課の田口範人課長があいさつし、安平町の取組を参考に各地の取組が進むきっかけとなるよう期待した。

　同課の髙橋智嗣課長補佐が国の委託・補助事業を活用する自治体の取組状況を説明したあと、安平町教委の井内氏が「総合型クラブが主体となる取組」と題して発表。

　子どもから大人まで誰もが文化・スポーツを楽しめる環境を構築するため、７年度をもって部活動を廃し、受け皿となる総合型スポーツクラブ「アビースポーツクラブ」に移行する展望を示した。

　意見交換では学校関係者から、部活動の地域移行を契機として多様な活動機会が広がるよう期待する声が上がり、学校単独で行ってきた「部活動」の概念を再構築する重要性が指摘された。

　また、検討の初期段階においては、課題や方向性を明確にする説明会の開催など丁寧な情報発信が重要とし、取組が順調に進んでいる自治体の事例から庁内の関係部局や学校との連携、関係団体を調整するコーディネーターの重要性を再確認した。

(道・道教委 2023-11-06付)