こども家庭庁　児童手当抜本的拡充へ　新たに所得制限撤廃　高校生年代へ支給対象拡大等

（国 2023-11-14付）

　こども家庭庁は、こども未来戦略方針「こども・子育て支援加速化プラン」に基づく児童手当の抜本的拡充について、子育て世帯により迅速・きめ細かく支給する観点から見直しを行う。新たに所得制限の撤廃や高校生年代への支給対象拡大、多子加算の増額などを措置。児童手当の隔月支給化を目指すほか、抜本的拡充に係る初回支給を前倒しして実施する。

　ことし６月、少子化対策強化の一環として児童手当や育児休業給付拡充などを盛り込んだこども未来戦略方針「こども・子育て支援加速化プラン」が閣議決定。経済成長と少子化対策を両輪に「若者・子育て世代の所得を伸ばす」ことで、今後３年かけて集中的に取り組むこととしている。

　今回はプランに基づく児童手当の抜本的拡充について、子育て世帯により迅速・きめ細かく支給する観点からこれまで年３回の支給としていたものを年６回とするとともに拡充後の初回支給を令和７年２月から６年１２月に前倒し、年内に給付が届くよう見直す。

　手当では、所得制限を撤廃するほか、高校生年代への支給対象を拡大、第３子以降に３万円支給するなど多子加算の増額を検討。これに伴い、低所得のひとり親家庭は、毎月児童手当または児童扶養手当など何らかの給付を受けられることとなる。

　１０月２６日に開かれた政府与党政策懇談会で岸田文雄首相は、児童手当の抜本的拡充の実施を来年１０月に予定しているほか、令和７年２月に支払い開始としていることを報告。「児童手当の支払月を隔月の年６回とする法改正を合わせて行い、拡充後の初回支給を来年１２月に前倒ししたい」との考えを示していた。

(国 2023-11-14付)