文科省 教職員の加配定数配分 部活動指針の順守が条件 6年度から 中教審部会で明示(国 2023-11-17付)
文部科学省は6年度から、一部の教職員の加配定数を配分する際、部活動ガイドラインで示す適切な休養日などを順守する学校を対象とすることを明らかにした。部活動指導に長時間従事する教員が依然として多いことから週当たり2日以上の休養日の設定などを求める。15日の中教審の質の高い教師の確保特別部会で明らかにした。
教職員定数は学級数等に応じて算定する基礎定数と政策目的に応じて配分する加配定数からなる。5年度の加配定数の割合は教職員定数全体の6・8%で、少人数学級や小学校の教科担任制の指導、いじめ・不登校対応などの加配が措置されている。
平成30年度に策定した部活動ガイドラインでは、適切な休養日を週当たり2日以上(平日1日、土日1日以上)、活動時間を平日2時間程度、学校の休業日(週末含む)3時間程度と定めており、各都道府県で定めるガイドラインもこれに準じた取り扱いとなっている。
文科省の4年度教員勤務実態調査(速報値)によると、中学校教諭の休日における在校等時間は2時間18分で、平成28年度と比べて1時間4分減少。
部活動顧問の週当たりの活動日数の多くが5日以下となるなどガイドラインの効果が表れているものの、顧問を務める教員の約7%が週6日以上指導に従事している実態も明らかになっている。
このため文科省は適切な休養日を設定する実効性を高めるとともに働き方改革を推進するため、一部の教職員の加配に当たってはガイドラインが示す適切な休養日等を順守する学校を対象にすることとした。
対象となる加配は①指導方法の工夫改善(チーム・ティーチング、少人数指導)②主幹教諭のマネジメント機能強化(授業代替などの負担軽減)③研修等定数(長期研修に派遣される場合の代替措置など)―の3事項。
改革の推進期間が始まる6年度から適用。加配定数の執行に当たり部活動ガイドラインに沿った実施を約束することが条件となる。文科省は全ての学校で適切な休養日等を設定することを求めており、順守状況を踏まえながら実施期間を検討する。
(国 2023-11-17付)
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