文科省　道内ＣＳ導入状況　１７３市町村　全校約７割　地学協働本部整備は４７・３％

（国 2023-11-30付）

道内のコミュニティ・スクール導入状況（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省は、５年度コミュニティ・スクール（ＣＳ）および地域学校協働活動実施状況調査結果を公表した。道内自治体の９６・７％となる１７３市町村でＣＳの導入が完了。道立学校を含めた導入校数は１２５６校で、全学校種に占める導入率は前年度と比べ７・９ポイント増の６８・６％となった。一方、地域学校協働本部の整備率は４７・３％で全国平均の６１・０％を大きく下回っている。

　ＣＳは、学校運営協議会の設置校で、協議会は校長が作成する学校運営の基本方針の承認や学校運営、教職員の任用等で意見を述べることができる。平成２９年３月に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部が改正され、学校運営協議会の設置が努力義務化された。

　地域学校協働本部は、幅広い層の地域住民・団体等が参画し、地域と学校が目標を共有しながら「緩やかなネットワーク」を形成することで、地域学校協働活動を推進する体制を目指す。

　調査対象は、都道府県・市区町村教委等。調査は５月１日時点。

　札幌市を含む道内の状況をみると、ＣＳを導入している市町村数は１７３市町村で道内全市町村の９６・７％（全国平均７４・３％）を占める。５年度は根室市、歌志内市、奈井江町の３市町が小・中学校全校に導入した。

　導入校数は１２２校増の１２５６校。導入率は７・９ポイント増の６８・６％（全国平均５２・３％）だった。

　校種別にみると、幼稚園が３５・１％、小・中学校、義務教育学校が７４・７％、高校、中等教育学校が２４・８％、特別支援学校が９３・０％。

　一方、地域学校協働本部の整備率は２・１ポイント減の４７・３％で全国平均の６１・０％を大きく下回っている。

　地域学校協働活動推進委員や地域コーディネーターの配置率は８５・０％。うち教育委員会が地域学校協働活動推進委員として委嘱している割合は２２・８％と全国の４１・６％を大きく下回っている。

　文科省では今後、導入が進んでいない自治体に対するＣＳマイスターの重点的な派遣や地域学校協働活動推進員の配置の充実などを通して、さらなる導入の加速化、地域学校協働活動との一体的な取組の推進に努める考え。

(国 2023-11-30付)