札幌澄川小 教育実践発表会 本気の追究生まれる授業 思考の共通部分を焦点化(札幌市 2023-11-20付)
札幌市立澄川小学校(附田裕哉校長)は7日、同校で教育実践発表会を開催した。研究主題「主体的に学び、共に高め合う子どもの育成」のもと、4教科17授業を公開。授業後は、分科会を通じて、授業改善に向けて意見を交流した。
同校の研究主題は「主体的に学び、共に高め合う子どもの育成」、副主題は「本気の追究が生まれる授業」。研究の視点には「本気の追究が生まれる教材化・単元構成」と「本気の追究が生まれる教師の関わり」を設定している。
自分事として興味を持った物事に意図を持って対象に関わり続ける姿の育成を目指した教育活動を展開。
教材化では、繰り返し対象と関わる場面を設けたり、前時までの学びが連続する単元構成を設定したり、学びの積み重なりを重要視している。
教師の関わりでは、個々の思考にある共通部分を“焦点化”することで、学習内容との関連を“見える化”し、全体での“共有化”を通じて自己肯定感を育むことを意識している。
この日は、1~6年生と特別支援学級から国語・社会・算数・体育の17授業を公開した。
うち4年3組算数「くらべ方」(堀田茉利子教諭、児童数24人)では、包帯の伸び方を題材に、差の考え方と比較しながら、2つの数量の関係を捉える際には割合を用いる場合があることに気付かせる活動を行った。
本時は5時間扱いの3時間目。前時までに、倍数の意味や割合の考え方を既習している。
導入に、包帯A(もとの長さ12、伸ばした長さ24)とB(もとの長さ8、伸ばした長さ24)を示し「保健室の先生のために、よく伸びる包帯を買いたい。どちらがよく伸びるかな?」と問いかけた。AとBを比較して、もとの長さが短いBの方がよく伸びることを確認した。
続いて、BとC(もとの長さ4、伸ばした長さ16)を比較。「BとCはどうやって比べたらいいだろう?」と呼びかけ、タブレット上のテープ図を使って考えさせた。
児童たちはグループで考えを出し合い、発表。堀田教諭は考え方に注目し、意見を分類した。
伸びた長さに注目した児童は、伸ばした長さからもとの長さを引いた差がより大きいBの方がよく伸びると考えた。堀田教諭は包帯が何枚分伸びているかに注目した児童の考えを式に表して共有。「Bは3枚分、Cは4枚分だからCの方がよく伸びるということだね」と投げかけた。
導入でのABと同様に「もし、もとの長さが同じだったら比べられるね」と発問し、再度、考えを整理させた。
ある児童が「Cのもとの長さを2倍してBにそろえてから4枚分伸ばすと、4×2×4=32。Bは24までだから、Cの方がよく伸びる」と、別の児童は「Bのもとの長さを半分にしてCにそろえて考えると、24÷2=12。やっぱりCの方がよく伸びる」と発言。
堀田教諭は「もとの長さを同じにすることが大切なんだね」とまとめ「基準にする大きさが違う時には、割合を使って比べることがあるんだね」と伝えた。
児童たちは、本時の納得度とともに「割合についてもっと考えたい」「難しかったけれど、ほかに割合を使う時を知りたい」となど振り返った。
授業後は、全体会で研究提案をしたあと、分科会で研究協議。授業改善に向けて研鑚を積んだ。
(札幌市 2023-11-20付)
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