札幌市教育地図研　児童生徒作品展　国土地理院賞　一村さん・三角山小　特別賞など力作１２１点並ぶ

（札幌市 2023-11-21付）

　札幌市教育地図研究会（青柳吉乗会長）は３、４日の２日間、市内のかでる２・７で第４４回児童生徒社会研究作品展を開催した。市内や近郊の小中学生から寄せられた作品の中から、特別賞と特選に選ばれた１２１点を展示。２日目には表彰式を執り行い、国土地理院賞に輝いた三角山小学校６年生の一村理仁さんらに表彰状を手渡した。

　作品展は、将来の良き札幌市民・道民の育成に寄与するため、昭和５５年から開催。社会、生活の学習、環境学習をはじめとする総合的な学習の時間の発表の場となっている。

　本年度は、小学校３１校、中学校３校から計２３８点の応募作品が寄せられ、特別賞３４点、特選８７点、入選１１７点を選出した。

　最高賞に当たる国土地理院賞には、一村さんの「今はなき“幌内鉄道”の謎に迫る～泥炭地を抜けて運ばれた石炭」が輝いた。青柳会長は「なぜ鉄道ができたのか、小樽まで線路をつないだのかといった謎について、現地を訪ね、調べたことを地質図に位置付けながら考察し、自分の問題解決の道筋を表現している」と評した。

　札幌市長賞には、伏見小学校６年生の西岡知沙さんの「地質図から分かる札幌市とその周辺の古くからの土地利用」。学校賞には道教育大学附属札幌小学校、幌東中学校が選ばれた。

　２日目に執り行われた表彰式では、一村さんら特別賞に選ばれた３４人の児童生徒に対し、青柳会長が表彰状を授与した。

　青柳会長は「２日間の展示期間中、多くの市民・道民が作品を見に来てくれた。“子どもたちの完成度の高い作品に驚かされた”“研究の成果から子どもたちの可能性や明るい未来が伝わってきた”などの声が寄せられた」と話し、次年度も充実した取組となるよう運営等を工夫していく考えを示した。

　今回特別賞に選ばれた作品のうち７点を、来年１月に東京都内で行われる第２７回全国児童生徒地図優秀作品展に出展する予定。

(札幌市 2023-11-21付)