札幌新川中央小　開校５０周年研究会　子が伝え合い表現工夫　６年国語　効果的なスピーチへ

（札幌市 2023-11-22付）

　札幌市立新川中央小学校（鈴木秀和校長）は１１月上旬、同校で開校５０周年研究会を開催した。研究主題「あいがあふれる子の育成～“自分から”を生み出す授業構築」のもと、１４授業を公開。このうち６年生国語では、児童同士が互いに伝え合うことを通じて、効果的なスピーチの表現方法を考える授業を展開した。

　同校では、①学習意欲がもてる教材化②「きき合い」から学びを深める教師の関わり―の２点を研究の視点に設定している。

　この日は、国語と算数、道徳、特別支援教育の１４授業を公開。６年１組国語「今、私は、ぼくは」（難波駿教諭、児童数３４人）では、小学校生活の中で自分が成長したことを、家族に伝えるスピーチをする活動を展開した。

　本時は１０時間目。重点指導目標「資料を工夫し、効果的なスピーチや表現方法を考える」を達成するために、前単元「思い出は言葉に」と合わせて１３時間構成にした。児童らが課題に向き合う時間を十分に取ることで、スピーチの内容面に不安がない状況にするとともに“もっと良くしたい”と試行錯誤する姿を目指した。

　はじめに、これまでにタブレットを活用して作った、勉強時間の変化を表した図表、友達が増えたことを表すイラストなど資料で工夫した点や、今後改善したい点などをチャットに打ち込むよう指示し、全員で共有した。

　他の児童の振り返りを参考にしながら、自分の現時点の課題を明確にし、本時の計画を立てるよう促した。

　続いて、同じ課題を感じている児童同士で資料を見せ合うなど交流。協力し合うことで、スピーチが変わった、自信がついたという実感を持たせることをねらった。児童たちは「特に伝えたい部分は太字にして目立たせると見やすい」「テストの点数の変化は、棒グラフより折れ線グラフの方が良い」などと意見を出し合い、手直しを加えていった。

　最後に振り返りを行い、「文字が多くて見づらいから整理する」「実際の通知表を資料として使ってもいいかもしれない」などと次回の目標も立てた。

　授業後は分科会を開き、より良い授業づくりを目指して討議を重ねた。

(札幌市 2023-11-22付)