札幌市中学校教頭会 全日研修会 あすの円滑な学校経営へ 新たな3ヵ年研究の取組提言(札幌市 2023-11-20付)
札幌市中学校教頭会(田中健児会長)は15日、ホテルライフォート札幌で5年度全日研修会を開催した。研究主題「未来を切り拓く力を育む魅力ある学校づくり~夢と志をもち未来を切り拓く力を育む活力ある学校づくりの推進」のもと、教育課程部など6部が新たな3ヵ年継続研究1年目の取組について提言。教頭としての資質・能力向上に向け研鑚を積んだ。
同会は本年度、全国公立学校教頭会や道公立学校教頭会の方針等を踏まえ、第16次3ヵ年継続研究をスタート。
教育課程部、特別支援教育部、生徒指導部、進路指導部、教育環境整備部、法規法令部の6部で、教頭の役割について追究を進めている。
開会あいさつに立った田中会長は「私たち教頭職には、学校経営が円滑に回るように日々の業務はもちろん、各校の学校課題等の取組を推進する役割がある」と強調した上で「きょう、ここで発表される多くの実践がヒントとなり、役立つものと考える。皆さん一人ひとりにとってあすへつながる学びとなることを願っている」と期待した。
続いて、6部の代表者がそれぞれの研究主題に基づき取り組んできた実践について提言。
うち教育課程部では、福井野中学校の中山剛敏教頭が「主体的に学習に取り組む態度の評価」について発表した。
前年度に教頭会が実施した評価・評定に関するアンケート調査結果から、主体的に学習に取り組む態度の評価に関わって「他の2観点の評価資料とのバランス」「評価資料として収集したものが内容として適切か」「観点の見取り方についての共通理解や研修をどう進めるか」などの課題が上がったことを示した。
福井野中では、主体的に学習に取り組む態度が「知識・技能」「思考・判断・表現」の他の2観点と密接に関連しているとの考え方から、3観点の評価にばらつきや偏りが見られた場合、原因を検証し指導内容の改善を図るよう働きかけていることを説明。「他の2観点の学習状況を考慮しなければ、評価・評定の妥当性が崩れる可能性がある」と述べた。
参考として、単元のはじめに、単元を通して目指す姿やルーブリック評価の内容を提示して見通しを持たせたり、日常、単元、前期・後期の3種類の振り返りシートを用意して細かに生徒の学習を見取ったりするといった他校の事例を紹介した。
評価に関する課題の改善に向けては、研修等を充実させる重要性に言及。校内研修、札教研事業などを通して課題や実践を交流する機会の創出を提案した。また、校内の全教員で共通理解を図るとともに、学校全体で取り組んでいこうとする協力体制を構築していく学校運営の必要性を伝えた。
最後に、学習評価について「教師が指導の改善を図るとともに、生徒が自らの学びを振り返りつぎの学びに向かえるようにするためのもの」と強調。主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善を通して「生徒の資質・能力を確実に育成していきたい」とまとめた。
全ての部の提言終了後、札幌市教委の廣川雅之児童生徒担当部長が助言。昨年改訂された生徒指導提要に基づき、各部の研究や実践のポイントを伝えた。
午後からは、各部に分かれて討議を行ったほか、道中学校長会の須藤勝也副会長が「学校経営・運営に携わる管理職が大切にしたいこと」と題して講話した。
(札幌市 2023-11-20付)
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