道教委 夜間中学に関する協議会 不登校解決へ設置検討を 自主と公立共同で成果生かし(道・道教委 2023-11-21付)
道教委は17日、道庁別館で第9回夜間中学に関する協議会を開催した。10月に試行実施したオンライン授業の報告や「広域な本道における学びの機会の充実」と題した協議などを実施。不登校問題の解決の一助として夜間中学の設置を求める声や、夜間中学の設置に向けた検討に自主夜間中学と公立夜間中学の共同による成果を生かす必要性を訴える声などが上がった。
協議会は、国の動向を踏まえ、夜間中学における就学の機会提供につながる自主夜間中学への支援などの取組などについて協議するもの。この日は、オンライン参加、代行者を含めて構成員ら15人が参加した。
開会に当たり、道教委の川端香代子学校教育局長があいさつ。夜間中学における国の動向に触れた上で、広域な本道の学びの機会の充実に向け、夜間中学の設置を含めてそれぞれの立場から忌憚のない意見を求めた。
続いて、事務局が10月24日に開催した第2回オンライン授業の実施結果や国の夜間中学設置・充実に向けた現状などを報告。国の動向として、ことし6月に閣議決定した第4期教育振興基本計画で「全ての都道府県と指定都市に少なくとも1つの夜間中学が設置されるよう促進する」と明記されていることや、指標として全都道府県指定都市に1ヵ所ずつ設置するという5年後の目標値が示されていることなどを伝えた。
引き続き、広域な本道における学びの機会の充実について協議。不登校児童生徒が年々増加している現状から「不登校問題の解決、様々な年代の人の貴重な学びの機会の一つとして夜間中学の設置は有効」「社会全体で学びを止めないという意識を全体で働きかける必要がある」などの意見が寄せられた。
札幌市以外の公立夜間中学の設置に向けては「様々な理由で学校に通いたくても通えなかった人が多い地域もあるので、早急に設置を検討してほしい」「自主夜間中学と公立夜間中学の共同による成果を設置の検討に生かしてほしい」などの声が上がった。
最後に川端局長は「不登校児童生徒への学び支援」「オンラインによる効果」の2つの視点を踏まえ検討を進めるとした上で、今後も協議会で意見交換を積み重ねるとともに、学び直しを求めている人たちの機会の確保などに努めていく考えを示した。
(道・道教委 2023-11-21付)
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