特別支援教育の理解推進へ 管理職向け手引作成 校内体制整備など要点示す(道・道教委 2023-11-22付)
道教委と道特別支援教育振興協議会(会長・大石正行鶴居村長)は「小・中学校の管理職のための特別支援教育ハンドブック」を作成した。学校経営や校内支援体制の構築に向けたポイントなどを提示。全ての児童生徒が安全・安心に学べるきめ細かな学校経営を進めることや、あらゆる機会で特別支援教育の理解の推進を図る必要性などを示している。道教委は、ハンドブックを校内体制を整備する際の参考として活用し、児童生徒一人ひとりの可能性を引き出す教育を一層推進するよう求めている。
昨今、特別な教育的支援を必要とする児童生徒が増加する中、校長は特別支援教育を学校運営の柱の一つとして捉え、自らも特別支援教育や障がいに関する理解や認識を深め、通常学級の担任等を支えることができる校内支援体制を構築することが求められている。
こうした中、道教委と道特別支援教育振興協議会は、特別支援教育の充実に向け、小・中学校等の全ての学校管理職が特別支援教育の経験の有無に関係なく、自信を持って自校の特別支援教育を推進することをコンセプトに管理職向けのハンドブックを初めて作成した。
ハンドブックは①学校経営を進める上で知っておきたいこと②校内支援体制の構築に向けた5つのポイント③特別支援学級、通級による指導の適切な運営―の3章立てで構成している。
①では、校長が特別支援教育の重要性を教職員等に伝える上で必要となる根拠や国の動向などを解説。通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒や特別支援学級に在籍する児童生徒が増加している現状に触れ、これらの認識のもと、全ての児童生徒が安全・安心に学べるきめ細かな学校経営を行う必要性を示している。
②では「特別支援教育を推進するポイント」「支援を必要とする児童生徒を捉えるポイント」「教職員の専門性を高めるためのポイント」「最も適した“学びの場”を提供するポイント」「指導や支援の内容の整理・引き継ぎのポイント」の5点を明記。うち特別支援教育を推進するポイントでは、学校経営方針をホームページに掲載、グランドデザインの策定、全校朝会での講話など、あらゆる機会を捉えて特別支援教育の理解の推進を図る大切さを示した。
③では、特別支援学級の適切な運営、特別支援学級の教育課程の編成・実施、通級による指導の意義と開設、通級による指導を効果的に行うための校内体制の構築の4点を解説。特別支援学級の教育課程の編成・実施については「自校の特別支援学級の教育課程」「自立活動の指導が個別の指導計画に基づいているか」「必要な指導体制を整え、交流および共同学習を実施しているか」について確認する必要性を示している。
ハンドブックは、道立特別支援教育センターのホームページに掲載。12月中旬をめどに教育局等を通じて各市町村教委、学校に冊子として配布される。
(道・道教委 2023-11-22付)
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