いじめ根絶へ高校生協議　道教委がカフェミーティング　先生と相談しやすい関係を

（道・道教委 2023-11-22付）

　道教委は１１月上旬、高校生がいじめ問題の対応を協議・発表する「オンラインカフェミーティング」を初開催した。いじめを受けた子どもがＳＯＳを出しやすくする方策について意見を交わし、教員との人間関係や匿名性の高い相談窓口の重要性が指摘された。

　道内の高校生がいじめ問題への対応を発表する機会を設け、道・道教委の今後の施策へと反映させる初の試み。生徒がいじめの問題を自分事として捉え、考えを交流し、問題に正面から向き合うことの大切さを広く発信することを目的とする。

　公立高校４校から５人がオンラインで参加した。

　テーマは「いじめについてＳＯＳを出しやすくするためにはどうすればよいか」。中では「困っている人を察してあげることが大切だが、仲の良くない人に声をかけるのは難しい」「クラス全体でいじめをさせない環境をつくることが重要ではないか」と意見を交わした。

　いじめの相談窓口に関しては「電話による直接の相談はハードルが高い。メールやＳＮＳによる相談窓口を広く周知べき」「いじめられている子は先生・友達に相談することが難しい。相談の電話・メールを気軽にできる呼びかけが大事」と意見した。

　また、いじめを受けている子どもが相談しやすいよう教員との関係の重要性を指摘する声も。「先生と生徒だけではない親しい関係であれば、悩んでいることを伝え、聞くことができるのではないか」と述べた。

　最後に、チャットで意見を共有。「いじめられている人のつらさが分かるよう授業で取り扱うべき」「“いじめはいじめを受けている人にしか分からない”という認識ではなく、絶対にあってはならないものだと共通認識にするべき」などの意見が寄せられた。

　次回のミーティングは６年１月の開催を予定。今後開催を周知し、募集を呼びかける予定。

(道・道教委 2023-11-22付)