全国学力等調査北海道版結果②石狩 対話重視し授業改革を ICTで学び取る授業へ
(道・道教委 2023-11-22付)

表
平均正答率の経年変化(数値は全国平均との差)(クリックすると拡大表示されます)

【分析結果】

▼小学校

▽授業において、児童が、それぞれの良さを生かしながら、他者と情報交換して話し合ったり、異なる視点から考えたり、協力し合ったりできるように学習課題や活動を工夫するなど、授業改善の取組を進めたことにより、学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていると回答した児童の割合が全国を上回ったと考えられる

▽児童の姿や地域の現状等に関する調査や各種データなどに基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルを確立するなど、授業改善に向けた取組を推進したことによって、算数の「図形」の領域で全国および全道の平均正答率を上回るとともに、国語の「話すこと・聞くこと」の領域で全国の平均正答率と同様になったと考えられる

▽児童一人ひとりに配備されたPC・タブレットなどのICT機器を、授業で活用したことによって、学習の中でPC・タブレットなどのICT機器を使うのは勉強の役に立つと回答した児童の割合が全国を上回ったと考えられる

▼中学校

▽学級の生徒との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていると回答した生徒の割合が全国および全道を下回っていることから、授業で、生徒が良さを生かしながら、他者と情報交換して話し合ったり、異なる視点から考えたり、協力し合ったりできる学習課題や活動を工夫するなど、対話的な学びの充実に向けた取組を進める必要がある

▽生徒の姿や地域の現状等に関する調査や各種データなどに基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルを確立するなど、授業改善に向けた取組を推進したことによって、国語の「言葉の特徴や使い方に関する事項」、数学の「データの活用」の領域以外の領域と事項において、全国の平均正答率を上回ったと考えられる

▽文学的な文章を読み、場面の展開や登場人物の心情の変化などについて、描写をもとに捉えることができるような指導を行ったことにより、国語の勉強が好きと回答した生徒の割合が全国を上回ったと考えられる

【管内教育の重点(学力)】

▼重点1

▽全ての子どもが活躍する「対話を重視した授業改革」の推進

▽全ての子どもの学力を保障する「授業改革055!」の推進

▼重点2

▽「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実を図るICT機器の有効活用

【具体的な改善策】

▼対話を重視した授業改革

▽学習指導要領が求める資質・能力を全ての子どもに定着させるため、全ての子どもが学びの場で活躍する「対話を重視した授業」を実践する

▽授業実践に対する教員一人ひとりの意識改革を図る必要性から、対話を重視した授業改革に向け、学校経営面および授業実践面の両面から指導助言する

▼授業改革055!

▽全国学力・学習状況調査の結果において、平均正答率のみに着目せず、伸びしろ層を最優先に引き上げるため、対話を通して、一人ひとりに考えを持たせ、他者と協働を図る授業改革を進める

▽一定程度、学習を理解していると考えられる中間層、定着層についても、対話によって考えを伝え深め合う授業改革を進める

▼ICTの有効活用

▽「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させるため、速く広く効率的に他者と考えを交流できるICTの特性を生かした授業を実践する

▽子どもがICTを活用し、他者と考えを効果的に比較・検討することによって「学び取る」授業への転換を図る授業改革を進める

(道・道教委 2023-11-22付)

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