後志局独自 養護教諭ネットワーク研修 子どもの心と体 元気に 余市東中、倶知安西小が実践発表
(道・道教委 2023-11-24付)

養護教諭ネットワーク研修

 【小樽発】後志教育局は10月下旬、養護教諭ネットワーク研修をオンライン開催した。管内小・中学校の養護教諭18人が参加し、2校の実践発表をもとに取組の意義や効果、養護教諭の果たす役割等について理解を深めた。

 取組は局独自研修「ShiriBeshi Learning Boxプロジェクト」の一環として行ったもの。児童生徒の心と体が元気になる取組の交流や養護教諭同士のネットワークの形成を目的としている。

 はじめに余市町立東中学校の笹山琴未養護教諭が、誰もが過ごしやすい保健室づくりに係る実践発表。笹山養護教諭は、生徒のけがや体調不良の対応はもとより「生徒が気持ちを落ち着かせる場や悩みを相談する場として保健室を活用してもらうことが、生徒の心と体を元気にすることにつながる」と説明した。

 また教室に足が向かない生徒の対応について「生徒の気持ちに寄り添いながら自己決定を促したり、生徒が作成した保健室掲示の良さが認められたりしたことがきっかけとなり、当該生徒が友達と楽しく会話ができるようになるなどの改善が見られた」と事例等を紹介した。

 つぎに倶知安町立西小学校の時田恵巳養護教諭が、児童の心身の状態の把握の取組に係る実践発表を行った。保健室での対応として、自己表現ワークシートなどのアセスメントツールを活用した心身の状態の把握に努めているとし「特にホワイトボードの活用は、児童が気持ちや考えを書き出したり、イラストで表現したりすることができ、大変効果的である」と説明した。

 またグーグルフォームで作成した全校児童対象の「こころとからだ相談フォーム」を夏休み明けに実施したことで、児童は直接言い出しにくいことを相談する手段が増えたとともに、学校全体での見守り体制の強化につながったと伝えた。

 参加者からは「養護教諭として子どもたちに丁寧に関わることができているのか、振り返る良い機会になった」「相談フォームを作成・活用し、スプレッドシートで全職員が子どもの様子を確認できるシステムが参考になった」などの声が寄せられた。

 最後に後志局の新栄裕義務教育指導班主査は、実践発表者に感謝の言葉を述べるとともに、参加した養護教諭に対し「子どもたちが抱える様々な現代的な健康課題に丁寧に対応するとともに、常に温かい言葉がけに努めるなど、子どもたちや保護者が安心できる学校づくりに尽力いただいている」と謝辞。

 引き続き、子どもたちの心や体を元気にする取組について、できることを積極的に進めていただきたいとし「道の研修に進んで参加したり、管内の養護教諭同士で交流を深めたりするなど、主体的に学び続けてほしい」と激励のメッセージを送った。

(道・道教委 2023-11-24付)

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