道教委が学校管理規則改正　長期休業「６日間」延長　夏・冬「２５日以内」規定を削除

（道・道教委 2023-11-24付）

　道教委は２２日の教育委員会で、道立学校の長期休業日に関する学校管理規則を改正した。夏季・冬季を合わせた長期休業期間の総日数を「５０日以内」から「５６日以内」に変更。夏、冬それぞれで定めていた休業日の日数「２５日以内」の規定を削除した。６年夏から適用する。

　ことし５月、十勝管内では熱中症の集団発生事案が複数発生。８月には道内の多くの学校が臨時休業や下刻時刻の繰り上げを実施する異例の事態になるなど、冷涼だった本道の気候に変化が現れている。

　今夏の猛暑を受けて、道教委は関係団体等から意見聴取を行い長期休業期間の取り扱いを検討。冬季休業の日数を減らさないためには総日数の増加が必要と判断し、他都府県の事例を参考に長期休業の総日数の延長に踏み切ることとなった。

　また、総日数の範囲で弾力的な取り扱いが可能であることを明確化するため、夏・冬それぞれで定める「２５日以内」の規定を削除。これによって道立学校の校長は、夏季休業日を７月１０日～８月３１日、冬季休業日を１２月１０日～翌年１月３１日までの間で設定できることとなる。

　長期休業日の総日数を延長する場合、設定している授業時数に影響が及ぶため、各学校においては必要に応じて国が定める標準授業時数を確保する教育課程の編成が求められる。

　道教委は標準授業時数を見直すための教育課程の見直しは可能との見解を示しており、ＩＣＴを活用した多様な教育実践の工夫を取り入れ、学力の確実な定着に向けた指導助言を行うとしている。

　今月上旬に実施した本紙調査によると、道内３５市のうち、道教委の方針を踏まえて夏休み延長の方向性を判断すると回答したのは１７市だった。

　広域な本道では地域によって気象状況が異なるものの道内の多くの自治体が道の規定に準じた取り扱いとなっていることから、次年度の年間計画の策定に向けた対応の加速化が予想される。

(道・道教委 2023-11-24付)